2014年9月14日日曜日

9/13 スローライフVol.2


このところノーザンスター・あゆみちゃんと一緒にライブをすることが多い。(ノーザンスターというとバンドみたいですが、1人の名前です。)

静岡は鷹匠にある「PaPa」さんというニョッキ料理のお店で、彼女のイベント「スローライフVol.2」を行いました。

ゆっくりと食事付で15名限定の席は満員御礼。

何だか、みんなあゆみちゃんのことが好きで集まっているような感じで、和気あいあいとしていい会でした。

ノーザンスター作、PaPaさんのための「ニョッキの歌」は必聴!そこはかとないヒットの予感ですが、PaPaさん以外で歌ってくれるかどうか…。

ライブ後半は、写真家イシカワアヤコさんによる映像のプロジェクションをしながらの演奏。

演奏をしている自分たちは客観的には見られないけれど、さわやかな世界が描かれたのではないだろうか、と嬉しい共演です。

皆さまありがとうございました。


PaPaさんのお料理はおいしい。

長く続いているレストランが美味しいのは当たり前ですが、ふとテーブルを見ると、初めて見るアルカリ洗浄水が置いてありました。

聞いてみると、環境にやさしく、お掃除や人間の洗髪や歯磨きなどにも使えて、野菜の農薬や悪い油分も落としてくれるものだそうです。

残留農薬が野菜の酸味を強く感じさせてしまったりして、その味をまずくするらしい。

なるほど~。

でも、きっとそれだけではない細かい気配りを沢山していらっしゃるのだろうと思いました。


僕は、その不思議な洗剤をちょっとだけお裾分け頂きました。

うちのお掃除にも活躍してもらおうと思います。

2014年9月13日土曜日

9/11 雨の鈴木邸にて


「まあるいち」というイベントで演奏を、とお誘いいただいたので打合せに行ってきました。

会場は、静岡は美和の方にある「鈴木邸」という昔の庄屋さんのお宅です。

最近は管理の難しくなった旧家・古民家を外に開放しているところが増えました。そこも今は親戚の方が護っていて、週末だけそういった取り組みをしているそうです。

静岡では、古本市や、朗読などの文化系のイベントでよく噂を聞いていましたが、入ってみるとなるほど、どっしりとした旧家の佇まいの中に、大きな洋間があったりと、小説の中に入り込んだような感じで、話題に上る理由がよく分かりました。


同じく最近巡回している展示で、「100人の母たち」という写真展があります。

これは原発事故後の福島から非難した母子のポートレイトを展示しているものです。

その巡回展を「まあるいち」の中でメインイベントとして行なおうというのが今回のテーマです。

広いお庭や林を使っての、自然食や工芸品の出店や、音楽や、体験コーナーもあり、僕はイベントの一番最後に、お屋敷の広間でライブをさせていただくことになりました。

居心地のいい、面白い企画になりそうです。


一応、注釈として…、これは原発の反対運動を行ないましょう!という主旨のイベントではありません。

いろいろな活動に関すること、たべものや文化・自然に関することなどを通して、考えるきっかけを作ってもらいたいな、というものです。

福島の現状については、なかなか報道されないので、ネット上の信憑性がはっきりしない記事ばかりでなく、直接生の声を聴けるという点では、とても興味深いことですね。

TVが、誰かがそう言っていたから…、ではなくて、きちんと自分の意見を持つようにしたいと思います。

ぜひ、ご家族、親子、大切なお友達と、連れ立ってご参加ください。


■「まあるいち」
~自然、環境、そして子どもたちの未来のことをゆっくりと思う一日~

2014年10月13日(月・祝)10:00~17:00
ワークショップ・フード等は16:00まで

会場:有形文化財古民家 鈴木邸(静岡市葵区中之郷249)

※「100人の母たち」写真展in静岡の最終日です。
写真展は17:00まで開催しています。

<food>
★案山棒(蕎麦・ごはん)★新屋食堂アヤナイ(ごはん)
★Soja(マクロビごはん)★Brown Rice Kitchen(デリ・ごはん)
★KISSACO(甘糀ドリンク)★モミの木(マクロビスイーツ・ドリンク)
★ Lalala♪Planet(自然農野菜の販売)
★まつぼっくり(玄米茶)など

<WORKSHOP・ほか>
★うしおシュタイナーこども園(フェルトクラフト)
★Ms flower Partner (フラワークラフト)
★mominoki (アロマ)
★アイニケ(ジャンベ)
★藤本陽子写真事務所(ワンコインフォト)
★かごやか(手廻しオルガン)
★森とま(積み木1000個)など

<ミニ講演会>
「自然が育む、子どもの心と体」 
 講師 京井麻由さん(森のようちえん・野外保育園ゆたか)
 時間11:00~12:00 定員20名 参加費500円

<ミニライブ>
「丸山研二郎・ミニライブ」 出演 丸山研二郎
 時間16:00~17:00 定員30名 参加費500円

2014年9月9日火曜日

9/9 重陽

忙しい毎日がひと段落して、またいつもの日常が始まりました。

朝仕事に出かけて夕方帰ってくる。そんな日々です。

穏やかなやさしい時間。

でも時々ゴーっと頭の上で飛行機の音が聞こえたりすると、たまらず飛び乗ってどこかへ出かけたいような思いに駆られます。

「分離」してはいけないよ、と僕は教わりました。

生活が分離すれば、心に葛藤が生まれ、苦悩が生まれる…おっとつまらない話はやめましょう。


こないだ飛行機に乗った時、地上は雨模様でした。

着陸態勢に入って高度が段々と下がると、まず分厚い雲の層に突入して、しばらくすると不思議な空間に出ました。

雲と雲に挟まれた、ガランとした巨大な洞窟のような、空の穴でした。

雅楽の思想の中に、地上の音、天空の音、天と地の間を走る竜の音、というのがありましたが、なるほど竜が住むという場所はこんなところだろうかと思ってみたり、

人が死んでしばらくこの世との境目に残るという「中有(うどんの店じゃないよ)」というのはこんなところだろうか、と思ってみたりしました。

何だか十分つまらない話になってしまった。

しばらくはこんな感じかな。

どんな感じよ。

2014年9月8日月曜日

9/6 新世界ワルツ序章


最近まで朴訥に鳴いていたアブラゼミもいつの間にか鳴かなくなって、秋の虫たちが隆盛しました。

蝉たちも土に落ちて、あるものはアリに運ばれたり、あるものは草木が生きるための糧になったりしたでしょう。

息抜きに行った友だちのバーで、南米の旅の話を聴きました。

日本では考えられないとんでもない常識の話。

大きいものから小さいものまでいろいろな世界があるものです。


「新人Hソケリッサ!」というグループも、またそんな当たり前のようで不思議な世界の住人たちです。

東京の路上生活経験者を中心にしたダンスグループ。

この秋、静岡公演が決定して、僕と和楽器奏者・原口朋丈氏がその音楽を担当することになりました。


そして今日東京にて練習が始まりました。

おじさんたちの踊りはみな力強い。

何かがやはり違う。

小手先の技術や、~っぽいよね、というような雰囲気の音では、到底太刀打ちできないと思いました。

僕たちは僕たちのそれぞれ歩んできた道を、音楽に換えていかなくては。


公演は、10/25、26です。

物凄く力のこもった現象を、ぜひ目撃しに来てください。

初めてお話したダンサーの方もいましたが、皆さんとっても気の置けない、いい人たちでありました。


■ソケリッサ!静岡公演「新世界ワルツ」

2014年
10/25(土)19:00~ ※交流会有り
10/26(日)14:00~ ※アフタートーク有り

会場:アトリエみるめ
出演:新人Hソケリッサ!
丸山研二郎(ギタリスト・シンガーソングライター)
原口朋丈(和太鼓・篠笛・津軽三味線)

料金:一般2000円/学生1000円(学割席)

主催:オルタナティブスペース・スノドカフェ
チケット取り扱い:オルタナティブスペース・スノドカフェ 054‐346‐7669
WEB予約:http://www.sndcafe.net/mailform/
アオキカク aokikaku@me.com

9/5 折々


磐田市の茶畑の中に、忽然ときれいな家具屋さんのショールームがあります。

もう3年ほどの付き合いになります「折々(おりおり)」さんでのライブ。

家具という「物」だけでなくて、その場所で行われるいろいろな「事(こと)」も提案したい、という思いから、ショールームを使って、音楽ライブや展示や、教室などを企画しています。

今回は江川野智典さんというグラスアートの作家さんの展示との同時開催でありました。

ライブは満員御礼。

自分なりに反省点は多々ありましたが、気持ちよく演奏を楽しむことが出来ました。

来て下さったお客さん、最近ますます仲良くさせていただいている折々の皆さん、ありがとうございました。


作家の江川野さんは、食器などの制約の中でのガラス制作、オブジェとしてのガラス制作を両方されている方です。

型のあるものを作って、それを破りたくなって、またそれが型になっての繰り返しだという話をしてくれました。

自分のやっている事にもつながっているようで、ふと心をつかまれました。

2014年9月5日金曜日

8/30、31 心が踊るダンスの国会


いやー、踊った躍った。

「ダンス王国Shizuoka 第1回通常国会 Summer Dance Festivel 『心が踊るダンスの国会』」。

長いタイトルですね。

100名超のダンサー・アーティストによる祭典は、ダンス王国Shizuokaの国旗掲揚・国歌斉唱にはじまり、コンテンポラリー、ストリート、民謡など様々なジャンルのダンス公演、ダンス占い、心が踊る写真展など…心が踊る企画満載のイベントになりました。(以上は市民文化会館のwebより抜粋)

僕は、アオキ裕キ氏率いる国立舞踊団公演「どうぶつのじかん」と、ラストの総踊りの前のライブに出演しました。

来て下さったお客様、ありがとうございました。そして関係者の皆さん、長い間の企画・準備、本当にお疲れ様です!



身体で表現することはとにかくダイレクトです。

周りにいる人と、何よりもぐっと心が近くなるのを感じます。

本当に2日間楽しかった。


ダンス王国Shizuoka。

これからはどんな風になっていくかわからないけれど、みんなでもっと有意義な形を探っていけたらいいなと思いました。


基調講演をしてくださった幸福論を研究している方のお話では、施される人よりも施す人の方が幸福をより感じる、芸術も見る人より、作る人の方がより幸福を感じやすいということでした。

実力はともかくとして僕たち何かを作る人間は、それを直感的によーくわかっています。

大事なのは理屈ではなくて、やっぱり体感することです。


ふと、宮沢賢治の「農民芸術概論綱要」を思い出しました。


 誰人もみな芸術家たる感受をなせ

 個性の優れる方向に於いて各々止むなき表現をなせ

 然もめいめいそのときどきの芸術家である


幸せとは何だろうという僕たちの問いは、やっと大正時代の最先端に追いついた…、といえるでしょうか。

2014年9月3日水曜日

8/24~28 全州韓日交流展 その2


■新萬金~母湾

余暇に、卓さんがドライブに連れて行ってくれました。

見せたい場所がある、というのでどこへ行くのかなと思っていると、車はみるみる海の上を走りはじめました。

大きな湾の端から端をまっすぐ結ぶ、西には韓国で言う西海、東には広い湾を望む海上道路。

つまり湾の入り口が道路でふさがれている形になります。

話を聴いていると、なんとふさいだ40000ヘクタールにも及ぶ湾を段々と埋め立てて商業施設やカジノやゴルフ場を作るのだということ。すでに外海と遮断された湾の中では多くの生き物が死に絶えている。

なんという愚かな所業であろうか。

旅はステキな観光地を見るばかりではない。

西海に静もうとしていた夕日は、美しくもさびしげだった。


新満金(セマングム)と呼ばれるその海上道路を抜けて、しばらく走ると、卓さんが昔からお気に入りだという母湾(モハン)という小さな入り江に出ました。

特に何にもあるわけではない小さなビーチは穏やかで、母の湾という名の通り、なんだかあたたかいものに包まれているような場所でした。

人はなぜカジノやショッピングモールに並んだブランド品や、ゴルフ場がないと楽しめないのか。自分もそんなくだらないものたちを批判しながら、そんなものたちの恩恵を受けている。

全州の町から数時間。

晩御飯のサムギョプサルにたどり着くまでの2つの海を僕は決して忘れないと思います。


■ジョイナス軍団

僕とクロサワと卓さんでギャラリーの裏庭に座ってしゃべっていると、突然けたたましく「アニョハセヨ!」を連呼しながら、同じTシャツを着た変な外国人の集団が入ってきました。

話していると、一緒に写真を撮りたいらしい。

「Hey! Join us! Join us!」と連発するジョイナス軍団の勢いに押されて、僕たちは一緒に写真を撮りました。

聞いてみると何とエジプトから来たらしい皆さん。

写真のお礼にピラミッドとスフィンクスの缶バッジをくれました。

どうやら学生さんのようでしたが、ちょっとだけ展示も見てくれて、ビューティフルと褒めてくれました。

何となくライブへのパワーを貰いました。


■映像楽曲

映像楽曲のパフォーマンスには、初めて歌詞のある歌を差し込んでみました。

言葉のわからない韓国の皆さんにどう伝わるか。

結果、僕たちの映像と音楽は、非常に好評をいただきました。

お世辞かもしれないけれど、パフォーマンスからアーティストトークまで含めて、ほとんどの人が帰らずに残っていたのは珍しい、とギャラリーの方も言ってくださいました。

お客さんからとても高度な質問も出て、クロサワ氏もご満悦であった。

他の人が写真を撮っていたが、貰っていないので載せられないのが残念。


■さらば韓国

滞在中、何人かの人と仲良くなりました。

僕は日本語と、やっとホテルに泊まれる程度の英語ぐらいしか喋れないので、言葉の壁もあったけれど、何やらやっぱり音楽の力はありがたい。

みんなそれぞれ魅力的で、素敵な人たちだった。

またきっと全州のみなさんに会いに行きたいと思います。


今回の展示には、芸術的な交流の他にやはりちょっとだけ人間的な意味も含まれています。

言うまでもなく、隣国である日本と韓国はあんまり仲がよろしくない。

お互いの国の持っている問題を夜な夜な卓さんとも話をしたけれど、そんな僕たちはホントにいい友人同士であります。

来年2月に卓さんは静岡でのアートフェスに展示に来てくれることになりました。

この交流展を途切れることなくお互いの国で続けていけたら、本当に幸せなことだと思いながら、僕は夜の高速道路をソウルまで送ってもらい、韓国を後にしました。

またすぐに行きます!カムサハムニダ~!


映像楽曲の詞を載せてみます。

先日の仙台の子どもたちからもインスピレーションを貰いました。ありがとう。

1

ガラスに映る ビルの光を抜け
さびた空の 涙を受け止め

黒い道は どこまでも続く
旅路 旅路

遥かな 記憶の波に
わけを尋ね 木立は過ぎる

黒い道に 空々しい 花 花 花
花盛り 花盛り

スピードは孤独に揺れる ゆりかご
さびた空は 見たこともない形

黒い道は ミラーの中へ続く
旅路 旅路


2

赤い赤い 赤い炎 おもいでの中の
青い青い 青い空 あの池に映る
わずかな白さが はるかに ポカリと浮かんでいる

涙 涙 とうめいな おもいでの中の
緑 緑 やさしく萌える あの池に映る
わずかな白さは かなたに ポカリと消えていった

2014年9月2日火曜日

8/24~28 全州韓日交流展 その1


思えば前回、韓国の全州(チョンジュ)に映像作家のクロサワと遊びに行ったのは、もう8年も前になります。

「お前ら、8年おきにしか来ないのかよ~。」と大切な韓国の友人、卓瑛桓(タク・ヨンファン)氏は嘆いているので、きっとこれからは1、2年に一回は行きたいと思うのです。


仙台から帰って一日準備をして、東京でクロサワと合流し、朝早い飛行機に乗り込んで昼にはソウル金浦空港に到着しました。

最初は1人で行くつもりだったので、気軽にリムジンバスで全州まで行こ~、と思っていましたが、都合でクロサワと一緒になり、なんとソウルまで車で3時間かけての卓さんのお迎え付きでした。

ありがたいことです。



■食食食

ホテルに荷を置いて、とりあえず展示会場のギャラリーを確認した僕たちを待ち受けていたものは、とにかく食・食・食の報復…じゃないおもてなしでありました。

この5日間で食べたもの、スンドゥブチゲ、カルビタン、ユッケ、クッパ、カルグクス(麺料理)、サムギョプサル、レバ刺し(わーい)、ビビンパ、チヂミ、等など、うまかったなあ。

ある夜は、卓さんの家にお呼ばれして、奥さんが料理してくれた大量のワタリガニ(ケジャン)を頂いた。とにかくひたすらカニカニカニ。多分10匹ぐらいは食べました。

これ本当にうまかったんだ。身も心も満腹。



■映像とは何だろうか

いかん、今回僕たちは遊びに来たわけではない。

韓日交流展「映像とは何だろうか」という企画展をしに来たのであります。

これは日韓の映像作家5人による作品展で、このタイトルは武蔵野美術大学に関係する映像の巨人の言葉だそうです。

僕は、そのギャラリートークにて、友人クロサワ氏の映像作品に生の音をつけた「映像楽曲」というパフォーマンスを披露するため、お招きいただきました。


映像楽曲の今回の内容は、過去に作った「Airial Line」「まだ融け残るパラフィンの霧」「Taxi Way」「xylophone」「静かな光」という5つの作品から映像を抜粋して一つにつなげました。

音楽は半分ほど書き下ろしの曲に挑戦しました。

クロサワ氏は、僕がサウナに入ってぐーすか寝ている最中も、夜なべで作品を構成していました。映像作家は大変だ。

その分音楽家は昼間練習をし、一瞬の輝きに備えて体力を温存…。

韓国の皆さんの反応やいかに、というところです。


■全州韓屋村

ギャラリー「Gyodong ArtStudio(ギョドン・アートスタジオ)」は「韓屋村(ハノク・マゥル)」という、韓国の昔の家が文化財として残っている区画の一角にあります。

今回久しぶりに全州に降り立って、まず目を疑ったのは、韓屋村が一大観光地に変貌していたことでした。

8年前には、こんなところもあるよ、というほどの静かな風情ある佇まいだったものが、都市からやってきた若者で連日ごった返していました。

必ずしも大勢の人に注目されるから文化が残っていくわけではありません。

高い建物は建ててはいけないというようなルールもあるそうで、雰囲気は守られていましたが、卓さんは、ちょっと恥ずかしいと言っていました。

僕は、卓さんのそういう感覚が好きです。

最近韓国では子どもたちにもどんどん習い事をさせて、ソウルを目指し、追いつけ追い越せの教育が主流なのだそうです。

卓さんは、あえて自分の子どものために自然の多い田舎の学校を選んで、習い事はさせずにその分のお金で家族旅行を増やしたり、いろんな文化と触れ合ったりすることを大切にしたいと、サウナで肩を並べた時、語っていました。


これからも全州韓屋村がいい場所であることを願います。


つづく

8/20~22 逢隈小学校サマースクール


仙台~韓国から帰って、ダンス王国の本番も無事終わり、一息ついています。

何から報告しようか…、というところですが、時系列で最初の仙台のお話から。


昨年、ご縁があって参加させてもらった、宮城県は亘理町というところにある逢隈(おおくま)小学校でのサマースクール。これは宇都宮大学(以下・宇大)のとある研究室が主催するイベントです。

今年も、ダンサー・アオキ裕キさんとともにダンスワークショップをするべく、常磐線・逢隈駅に降り立ちました。

学校に着くと、子どもたちは元気な笑顔で出迎えてくれました。

前回に顔なじみになって覚えていてくれた子もいて、「まるけんさん、まるけんさん!」と声をかけてくれて、僕はとてもうれしかった。

(「まるけん」というのは大学時代についたあだ名ですが、全然関係ないところで今だにそう呼ばれているのは不思議なものです。一生付き合っていくような気がする。)


■沿岸部を視察する

今回は、あまり時間がありませんでしたが、宇大の長谷川先生が車で海沿いを少しだけ案内して下さいました。

鳥の海という湾の付近の海岸には、大きな堤防が造られていました。今は穏やかな海に立ち並んでいる巨大な無機質。そのすぐ裏には、建物が残った温泉施設があって、この秋には再開するということ。

僕は、砂浜に降りて海の水に手を浸してみました。

海水はざらざらと砂っぽくて、しばらく手にべたべたと海が残っていました。


■いちごっこ

晩御飯は、震災後の炊き出しから始まったというNPO、カフェレストラン兼交流の場「亘理いちごっこ」に今年もお世話になりました。

去年はプレハブの建物でしたが、今年は改築してきれいなトレーラーハウスになっていました。いろんな場所に出動できるように、との思いも込めているそうですが、まだ動かしたことはないそうです。

もちろん、前向きな出動を願ってやみません。


サマースクールには、僕たちのワークショップの他に、絵画、書道、手編み教室などなどいろんな企画があって、夜な夜な宇大の学生さん達は、スクールの反省点をじっくり話し合っていました。

僕は大学の時、本当に真面目じゃなかった。毎度反省させられます。

(ちょうど仙台にいるころ、宇大の学生のよそのサークル合宿で急性アル中の死者がでたそうです。そのニュースを聴いて少しナーバスになっていた学生さんもいました。真面目な学生さん達に幸多いことを祈ります。)


■ワークショップ

アオキさんのワークショップは、はたから見るととても自由な構造をしているので、僕の演奏が足を引っ張らないかと不安な時もあります。

でも今回は、打ち合わせも入念に出来て、いい感じだったと思います。

今回のテーマは「見たこともない世界」。

音楽を聴いて、それぞれ絵を描いて、そこからイメージするダンスを作りました。

大人でも子供でも、みんなの体の動きを観ていると、それぞれの性格や過ごしてきた日々が見え隠れします。

小学4年生の男の子が、ワークショップの感想を聞かれて「自由になれた気がして、自信がついた。」というようなことを言っていました。

僕たちの一瞬の出会い自体は、彼が大人になれば記憶の彼方に小さくなってしまうものかもしれないけれど、それが心の中で良い“何か”に変身してくれたらいいなと思います。

僕も、導入のストレッチや簡単なゲームに参加していると、子どもたちとも仲良くなった気がして、ふと心が軽くなっていくように感じました。


■自由空間

この逢隈小学校も、自分にとって大切な場所になりました。

イベント自体、助成金によって動いているということなので、今後の展望は分かりませんが、何かの形でずっと続けていきたいということです。

自分の歌や演奏が何かの役に立つのなら、よろこんでまた参加したいと思っています。


今回の音楽。

僕の曲や、カバー曲も使いましたが、今回は面白い試みがありました。

テーマの「見たこともない世界」から想像した子どもたちの言葉をつなげて、1曲即興で歌を作りました。最終日のための曲は、僕とアオキさんとで作詞をして、夜、宿でこそこそと歌をつけました。

大切な子どもたちのための2つの歌です。


じゆうくうかん

作詞:逢隈小の子どもたち + 丸山研二郎

いちごのすきなモグラに 羽が生えた
アシカが空を とんでいる
夜中の学校には おじさんがいっぱい
ほら まほうの世界がやってくる

じゆくうかんはきみのにおい
じゆうくうかんはちょうちょの羽

ぐにゃぐにゃのまちは ロケットになって
お菓子のくるまが とんでいる
なんでもでてくる はんばいき
ほら みんなお菓子にかこまれている

じゆうくうかんはきみのにおい
じゆうくうかんはちょうちょの羽


ゆめいろころころ

作詞:アオキ裕キ + 丸山研二郎

なみだ なみだ あおいそら
ほのお ほのお あかい火だ
みどり みどり やさしくもえる
ごはん ごはん しろいほうせき

ゆめいろ ころころ
めだまも るるる
ひみつの ステップ
パラポラペペーイ

ゆめいろ ころころ
めだまも るるる
山より おもい
ボボボンガボーン



2014年8月29日金曜日

8/28 帰国


ただいま!

韓国から帰ってきました。

その前の仙台とあわせて、本当にエキサイティングで、新しい事が沢山勉強になりました。


さあすぐに、ダンス王国が始まります。

28、29日とリハーサルに参加して、30、31日が本番です。


27日の夜、全州のギャラリーで演奏をして、28日の朝4:00に全州を出発し、ソウルまで車で3時間、8時のフライトにぎりぎり…。

静岡に帰ってそのままダンス王国のリハーサルへ。

強烈なスケジュールでした。

刺激的な毎日ですが、ひと段落したらゆっくり報告を書きたいと思います。

2014年8月19日火曜日

8/19 法師蝉の旅


亘理の子どもたち。

去年、ダンサーのアオキさんと僕とで行った小学校でのダンスワークショップ。

子どもたちは、かわいらしいダンスを一生懸命考えて、披露してくれました。


今年も会いに行ってきます。


覚えてくれている子もいるだろうか。

1年たって、僕たちはどんな風にみんなの目に映るだろうか。


二十数年前、僕はみんなと同じ目を持っていました。

まるで、セミはどんな夢をみているだろう、と想像するように遥かな気持ちになります。

何かの歌の歌詞に、

「人間はイルカの見る夢の中に生きている」

というのがありました。


明日からは仙台です。

また帰ったら報告します。

2014年8月14日木曜日

8/14 映像とは何だろうか

朝晩に少しずつ秋の気配が忍びこんできました。

いつも朴訥に鳴いているアブラゼミが鳴かなくなってしまって、虫の音がちらほらと聞こえます。


いくつかの歌と、メロディを作りました。

今度、韓国で演奏するのと、その後のダンス王国のライブパフォーマンスで演奏するのです。

歌は、「黒い道」という曲と「蒸散の踊り」という曲が出来ました。

ちょっと面白そうでしょ。


韓国の方は、今日、先方から詳細がやってきました。

全州(チョンジュ)という街にある「GYODONG ART STUDIO」というギャラリーで企画されている、「韓日交流展“映像とは何だろうか”」という展示の、オープニングパーティにて演奏してきます。

演目は、武蔵野美術大学の映像研究室の友人と作り上げた「映像楽曲」という作品で、特殊な撮影法で作られた映像に生の音楽をつけます。

以前にも、ソウルのギャラリーで披露したことがありましたが、ちょっとだけ形を変えて、再演します。


チョンジュに初めて行ったのはもう8年も前になります。

食べ物が美味しくて、名所旧跡も多く、ゆっくりしたいい街だった。

ご縁に感謝しつつ。

夜は…、サウナに入り倒してやるぞ~。