ツアーミュージシャンって何だろう。
ひと口にそう言っても、本当に多様な世界。
そんな素朴な疑問の答えをいつも「NolenNiu-de-Ossi(ノレンニゥー・デ・オッシ)」のふたりは教えてくれるような気がします。
楽しみにしていたデ・オッシとの大阪~北陸ツアー。
今回は彼らのホームグラウンド、大阪は「雲州堂」というライブハウスからのスタートでありました。
雲州堂は、とてもミュージシャンを大切にしてくれている場所だと思います。
やはり逆に出演者もその場所を大切にしたいと思う。
僕は、全く違うご縁で何年か前にも一度出演させてもらったことがありますが、その時の共演者もとても真摯にライブをしている感じで、今だに強く印象に残っています。
壁に常連の出演者のCDがかかっており、一枚一枚試聴できるようになっていました。
ライブハウスでは、なかなかできそうでできないサービス。
とても心があたたまります。
久しぶりに見たデ・オッシのステージは、新曲も増え、パワーアップしていました。
ふたりは楽器や歌に関して、デ・オッシ自体とは違う活動を常に持っていて、日々ギターや三味線や、アコーディオンについて研鑽を積んでいる。
しばらくぶりに聴くと、そんな日々の努力がデ・オッシの音楽に知らないうちに新しい要素を加えているようでした。
もちろんそれは僕もそう。
自分のステージも、お客さんの日常の中のある一夜を素敵なものにできたような気がする、幸先のいい演奏だったと思います。
大阪でのライブを終え翌日、一路石川県は白山市へ。
静岡にUHUというライブハウスがあって、そこに大切な仲間がいるのと同じように、白山市には「溜まりバー・夕焼け」があります。
僕の人生の結構大事な1ページがこの場所にあると言っても言い過ぎではない、そんな場所。
今回は、それを大切にかみしめるように演奏ができました。
そんなご縁の一人である、デザイナー「Nobu」さんが白山市の古い住宅街の中にギャラリーを作ったというので行ってみました。
カーナビにも登録されていないその場所は、町名の後に「知」とか「利」「以」などという、多分昔の区画の通称かなにかであろう不思議な地名でした。
ノブさんのところは「利」だそうです。
デ・オッシのやっさんは「ダンジョンや。ダンジョンや!」と言ってしきりに興奮していましたが、神社があって、鎮守の森があって…、昔ながらの日本がそこにはありました。
ギャラリーは、古い蔵を改造した清楚なたたずまいで、それ自体は全国的に最近増えて来た手法であるけれど、ノブさんのやさしげな人柄がそこにあることで、とても気持ちがいい場所になっていました。
ギャラリーとライブハウスも、きっといい場所であるための共通項がいっぱいあるでしょう。
素敵な作家さんの個展が沢山開かれますように。
つづく
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