2012年11月27日火曜日

11/26

土砂降りの中、車を運転して実家から戻ってきました。

寺という家柄もあって年に3回大きな法要があり、それにはよほどのことがない限り必ず帰るようにしています。

まあそんな時は、実家であるにも関わらず、沢山の檀家さんのお参詣の場になるので、自分も忙しくあまりゆっくりできません。


ちょうどその行事の日に、檀家さんの中で、家族を含め自分もとても親しく大切だった人の訃報を聞きました。

長く患っておられたので、意外な知らせではなかったのですが、やはりさびしく思います。

お坊さんである自分の父が珍しく涙しました。

お坊さんたるもの、この人の時は悲しいけれど、この人の時はそうでもない、という印象を周りに与えることは良くないことでしょう。でも、特別に無意識にも人間らしくなってしまうほどに、いろいろな心があったのだと思います。


実家のお風呂はおんぼろお風呂なのですが、僕が子供のころに、タイルが汚いので母親と一緒にペンキを塗ったら、それが下地と合わずにまだらにはがれてしまった跡や、遊びで張ったテントウムシのシールが、そのまま残っています。

夜お風呂に入ってそれらを眺めていたら、そんな当時からのいろいろな記憶がよみがえってきました。


僕は、ごく普通の家庭で育った人に比べれば、本当に沢山の信仰心の厚い人に囲まれて成長してきました。そして人の生き死にについて考える機会がいっぱいに有ります。


もちろんそれは、良し悪しですが、そんな沢山の恩に報いることができるだけの人間に僕はなれているだろうか、と改めて自分の日ごろの行いを、とても恥ずかしく思いました。

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