2012年8月10日金曜日

モンゴル旅行 まとめ その3


5、ゲルに宿泊する

遊牧民のテント「ゲル」は木の骨組みに、布を掛けただけの簡単なものですが、これがものすごく合理的で、居心地がいいのです。

僕たちが泊ったのはツーリスト用に改造されたものでしたが、本物のゲルには、いろいろなしきたりがあって、家長の座は奥、お客さんまたは男性は向かって左側に座る、家の女性子どもは右側、真中の2本の柱の間を通るのは縁起が悪い、敷居を踏まない、などなど、日本でも大切にする人はしているような、素朴なものなのでした。

真中にある、かまどで暖をとったり、お料理をしたりする。

うちは、赤いテントにしようとか、ソファー置こう、とかそういう家庭は一つもなく、どの家庭もみーんな同じ(たぶん)。装飾としての文様などはいろいろな個性がありましたが。

外には家畜も必要なだけいて、無駄なものが何にもない、シンプルな生活…、と思いきや、最近の遊牧民は、ソーラー発電をしているらしい。


実際にお邪魔したご家庭にも、テレビと洗濯機がちゃんと置いてあるのでありました。原始生活と最新科学の共存する、今日本人が見習うべき生活(?)のような気も、しないでもありません。


6、オボー

峠道や、街道の脇にところどころ立っている。旅人は、オボーのまわりを3周回って、石を積んだり、お酒をかけたりして、旅の安全を祈りまた進んでゆきます。

以前にTVでモンゴルの特集番組を見たときに、遊牧民の旅人がこれに祈りをささげるシーンがあって、妙にかっこよく見え、興味をそそられました。

本物に出会えてうれしかった。実際、大小問わずた~くさんありましたが。


止むをえず、自動車で横を行き過ぎる時も、クラクションを3回鳴らす。ガイドのアルタンさんはオボーの脇を車で通るときにはそうしていました。

大きなオボーのある所は、それだけ沢山の旅人が通ったことでありましょう。モンゴルで最も旅情をそそられるものの一つであります。


湿地帯にに突如、硫黄の温泉が湧いていました。ちょうどお湯の湧いている所には、木で作ったオボーがまつられていました。日本でもそうであるように、温泉は大地の恵み。

脇に湯船があり(普通のバスタブでしたが)、僕たちもその温泉につかることができました。河の水で熱い源泉をうめて入る何ともワイルドな温泉。疲れた体を癒しました。




言葉はわからないけれど、僕は、モンゴル人の宗教観や、柔らかな表情や気立てのよさに惹かれました。モンゴルの人は、あまり笑わないので、一度心を許してくれた時の、笑顔や、心意気がものすごく輝いて見えたのです。

草原は、自分の心をもほぐして、大きくして…、くれてたらいいなあと思いました。

つづく

次で終わるからね。

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