2013年10月7日月曜日

10/6 空洞

北海道にユンニという町があるそうです。

そして大切な音楽仲間の作った「ユンニ」という曲があります。

そこに最近別なる人が、詞をつけました。


 紅きらめき 川を彩り
 命を還して 命育む

 畑の畝 影を伸ばし
 梢を子供の声かけ昇る


「海の記憶」という曲があります。

これ以上に想いのこもった曲を僕は知りません。


 ひとたび生まれ落ちて 二度死ぬ鳥の羽を
 遠い空の彼方に 探してはみたけれど

 帰らぬ思いだけが 潮風に追い越され
 ひらひらと舞いながら 運ばれて行っただけ


静岡には本当に素晴らしいミュージシャンがたくさん住んでいる。

もちろん静岡にだけではないけれど。

それは、売れるとか売れないとか、誰に指図されたから作ったとか、そういうことではなく、人間の想いとして心から尊いものだと思います。


TVに作曲家が出ていて、この曲は一日で作ったとか、何人かのアイデアをつなげて適当に作ったとか、何々っぽい雰囲気で作ってくれと頼まれたとか、いろいろなことを誇らしげに話していました。

曲が一日で電撃のようにできる時もあるし、何人かで協力して作る時もあるし、人に頼まれて作る時もあります。

ところが、何かが違うような気がしたのでした。


音楽をいい加減に扱うと、その音楽によってどんどん教養や道徳、情緒を感じる心は下がり、文化は滅ぼされてしまいます。

巨木をむしばむ洞(うろ)のように内側から朽ちてゆくのです。

0 コメント: