面白い、と思うか、社会福祉として称賛するか、逆に何か腑に落ちないものを感じるか、それだけでいろいろな感想を持ってしまいます。
僕は初めて公演を見て、とてもいいグループだと思いました。それは二義的な意味はさておいて、純粋に表現する人たちだったからです。
そのグループ名は「ソケリッサ!」といいます。これは「それいけ!」というような意味の造語だそうです。
まとめているのは、再三このブログにも登場しています、静岡でダンスワークショップを一緒に行っているダンサー「アオキ裕キ」さん。
今回その公演は、知る人ぞ知る舞踏家の名前を冠した「大野一雄フェスティバル」の中での一演目として行われました。
最初のダンサーが、ソロで登場しました。
うまく言えないけれど、つまりその方もそういう方で、ダンスというものの経験があるのかないのかは知りませんが、何か不思議な表現力を持って迫ってきます。
アオキさんを含め4人のダンサーが登場し、それぞれのソロのような部分もあり、全員での表現もあり、累々として目の離せない作品でありました。
音楽家が1人、女性コントラバス奏者の演奏を要所要所に入れ、演目は進んで行きました。これは自分の心の奥底にも流れていたような何故か懐かしいメロディでした。
初めて舞台上で観たアオキさんのダンスは素晴らしかった。
観ていると、急にスピーカーから僕の曲が流れてきました。知らされていなかったのでびっくりしましたが、自分の音に合わせて皆さんが踊ってくれた、と思うと、ありがたい気持ちでいっぱいになりました。
このグループは、福祉だとか社会復帰などという目的が主ではなく、純粋にリーダーであるアオキさんの芸術に対する興味からスタートしているということ。
そのように書いてしまうと、非常に誤解を受けやすいかも知れません。
しかし、彼の言う「アーティストという職業は存在しない」という言葉に僕は共感できます。どんな立場の人でもそれぞれの得意な事や、つちかった経験をもとに優れた表現者になることができます。
それが本来のアートであるべきだと思います。
ところがホームレスのおじさん達は、公演直前に急にいなくなってしまったりもするので、いろいろと大変な事もあるそうです。実際にこの活動が好機となって家を持った人もいるそうですが、やはり外の方がいいと言って外で寝ている人もいるのだとか。
僕たちの価値観では測れないもの、それがアートに転化するところに凄みがあるのかも知れません。
以下は別の公演の模様です。
新人Hソケリッサ! 『新世界ワルツ』 at 井の頭公園 ダイジェスト
http://www.youtube.com/watch?v=A0mekqUaryo
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