最近は、日の落ちるのも段々と早くなりました。
月がとても綺麗でしたよ。
真綿を薄く張ったような雲に、山吹色の月です(若干、古臭い形容ですが…)。
いや、なぜそういう言葉を使うかというと、最近の流行り歌の歌詞の問題について、
バイクにのりながら考えていたのです。
活字離れや、パソコンや携帯の普及などによる、語彙力の低下が流行り歌にかなり影響すると、
教育に対して無責任にも、そういう思いに達しました。
丸谷才一がすでに30年前に、日本語教育について、かなりの批判を下していましたが、
僕らの(自分も含めて)絶対的な言葉の知識量は、昔に比べて確実に減ってきていると思います。
おらがうっちんだら みちばちゃいけろ
とおるひとごち はなあぐる
はなはなんのはな つんつんつばき
みずはてんから もらいみず
と言っても何の事だかわからない。
言葉の中に情緒を感じ得なくなれば、「自分は弱い」とか、
「君のことが好きだよ」とか、他人の日記みたいなことに共感するしかなくなる。
古い歌には流行り歌とはいえ、もうちょっと情緒的な言葉が、使われていたと思いますが、
自分も勉強不足と思いあわてて、詩集などをひも解いたりしている今日この頃です。
「みちばたの 名も知らぬ花が…」と歌う前に、
花の名前ぐらい調べなよ、と思うのですが僕だけですかね?
夕方になると
白いかもめの群が
隅田川の方を指して渡つてゆく
空の澄んだ日は
くっきりと浮彫りにされて
優しいつばさの音まで
はたはたときこえて来る
毎日のやうに規則正しく
夕方になるとそれが見られる
いつも一日の仕事が終わって
庭で休むとき
はたはたと渡つてゆくのを見る
これは室生犀星です(^^;)
恥ずかしながら、自分もミュージシャンとしての義務を果たしたく焦っています…。
2 コメント:
花の名前、鳥の名前、虫の名前。興味を持って知ろうとする科学とそれを歌に紡ぐ感性。道は果てしないな。任せた(笑)。
いや、ボスの歌はその義務を果たしていると思います(^^)
難しいこと言ったって、
いい音が出てればいいですよ。きっと。
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