2010年8月29日日曜日

考察

最近は、日の落ちるのも段々と早くなりました。
月がとても綺麗でしたよ。

真綿を薄く張ったような雲に、山吹色の月です(若干、古臭い形容ですが…)。

いや、なぜそういう言葉を使うかというと、最近の流行り歌の歌詞の問題について、
バイクにのりながら考えていたのです。

活字離れや、パソコンや携帯の普及などによる、語彙力の低下が流行り歌にかなり影響すると、
教育に対して無責任にも、そういう思いに達しました。

丸谷才一がすでに30年前に、日本語教育について、かなりの批判を下していましたが、
僕らの(自分も含めて)絶対的な言葉の知識量は、昔に比べて確実に減ってきていると思います。

おらがうっちんだら みちばちゃいけろ
とおるひとごち はなあぐる
はなはなんのはな つんつんつばき
みずはてんから もらいみず

と言っても何の事だかわからない。
言葉の中に情緒を感じ得なくなれば、「自分は弱い」とか、
「君のことが好きだよ」とか、他人の日記みたいなことに共感するしかなくなる。

古い歌には流行り歌とはいえ、もうちょっと情緒的な言葉が、使われていたと思いますが、
自分も勉強不足と思いあわてて、詩集などをひも解いたりしている今日この頃です。

 「みちばたの 名も知らぬ花が…」と歌う前に、
花の名前ぐらい調べなよ、と思うのですが僕だけですかね?


夕方になると
白いかもめの群が
隅田川の方を指して渡つてゆく
空の澄んだ日は
くっきりと浮彫りにされて
優しいつばさの音まで
はたはたときこえて来る
毎日のやうに規則正しく
夕方になるとそれが見られる
いつも一日の仕事が終わって
庭で休むとき
はたはたと渡つてゆくのを見る


これは室生犀星です(^^;)
恥ずかしながら、自分もミュージシャンとしての義務を果たしたく焦っています…。

2 コメント:

シンヤ さんのコメント...

 花の名前、鳥の名前、虫の名前。興味を持って知ろうとする科学とそれを歌に紡ぐ感性。道は果てしないな。任せた(笑)。

まるけん さんのコメント...

いや、ボスの歌はその義務を果たしていると思います(^^)
難しいこと言ったって、
いい音が出てればいいですよ。きっと。