2013年1月18日金曜日

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バイクでの帰り道、山際の近道は凍るように冷たく、そこを抜けると、傾いた陽に目を射られました。

けやきの枯れ並木が折り重なって黒抜きになっていました。

森影の坂道を下って、また夕陽の見えるところに出ると、ほんの数十秒の間にもう日は山の向こうに沈んでしまって、オレンジと紫が交互にハレーションするような光の筋だけを、峰々に走らせていました。


まったく話は関係ありませんが、BGMというものがありますね。

ミュージシャンとしては、いろいろな所でかかっているBGMがつい耳に入ってきてしまいます。

大衆居酒屋では最近、ジャズ、特にビ・バップなどをかける所が増えました。流行り歌ではうるさいし、演歌や邦楽ではちょっと対象が限定されてしまいます。批判する人もいますが僕は好きです。

逆にラーメン屋では、よくヒットチャートがかかっています。かえって気取らないざっくばらんな雰囲気になっていいと思います。

同じ流行り歌でも、100円ショップのBGMはどうも嫌いです。その音量とあいまって、量産された心のこもっていないもの、というようなイメージを抱かされるような感じがします。

歯医者さんや、あと銀行のATMコーナーなどにオルゴールの音を使ったBGMがかかっていますね。あれは意外と何だか妙に心が落ち着くので好きです。


友人の結婚パーティで、なぜか「異邦人」がかかっていました。これはロックアレンジのカバーで、それを演奏しているミュージシャンが好きだったのかも知れないですが、「あなたにとって私、ただの通りすがり…」でいいのかなあ、と思いました。


大体コンビニやスーパーでそれ用に作られたBGMは、部分的には「お、今のは良いフレーズだったな」ということも時々ありますが、音楽全体としては何だか頂けないものが多いです。

ところが、今日コンビニでトイレに入って、ふと気付いたら、サイモン&ガーファンクルの「フランクロイドに捧げる歌」のカバー曲が流れていました。メロディはガットギターでとっていて、意外な選曲に感心しました。

それを言いたいがために長い文章…。


たかがBGMでも、意外と皆、心の片隅で聴いていて、その場の雰囲気を左右してしまうもの。

選曲の妙、というのも音楽の技術の一つだと思います。

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