夜、ぶらぶらと歩いて、小さな川のほとりに行くと、ちらほらと幽かな光が舞っています。
今年も、近所では蛍が飛び始めました。
うちの奥さんがこの間、カワセミを見たと言っていましたが、なかなか面白い生き物がたくさんいる丘です。
水辺に、何だか中くらいの不思議な声のカエルたちがゴロゴロ鳴いていて、しばらく聴いていると、僕たちの気配にびっくりしたのか急に黙り込んでしまいました。
日本平から流れてくる水が、さらさら、ジョボジョボと複雑な音を立てて、そこら中の虫たちが鳴いています。一番気持のいい音にあふれているこの季節です。
夜は、草や木々はしずかに眠っているような感じがします。シロツメグサがかたまって静かにしていました。
カワセミも、家の前によくやってくるたぬきも、シジュウカラも、どこかでひっそりと眠っているのだろうなあと思いながら、川端を歩きました。
ひとまわりして帰ってくると、まだカエルは押し黙ったままでした。そんなに心配しなくてもいいのに、とかわいらしく思いました。
アブラゼミが、いつまでも朴とつにジージー言っていました。