2010年9月14日火曜日

9/14

雨がしとしと降り、
その雨音に混じって虫の音が聞こえます。

ゆっくりとした秋の音に感動しました。


今日はたまには、いろいろ赤裸々に書きましょう。

この所、とある出来事から「形式」と「融和」について考えました。

ジャズの形式、ブルースの形式、ロックの形式、ポップスの形式。
音楽を形作るためには、何らかの形式を学ばなくてはなりません。

ライブの形式、レコーディングの形式、メディアの形式、ステレオの形式。
音楽を人に伝えるためには、何らかの形式を学ばなくてはなりません。

こないだ書いたことと矛盾するかもしれないけれども、
人は、「ふるさと」が上手に音のバランスよく演奏されていることに感動するのではなく、
「ふるさと」という曲と、奏者の感覚、聴き手の感覚が、一つに融け合って、
そこから生まれる、何らかの情緒に感動するのだと思います。

人に懐かしさや、親しみやすさを与えるのは、
例えば「ふるさと」という「形式」ではなく、
「ふるさと」を通じて感じる、「融和」なのだと思います。


今自分のCDのミックスが行われていますが、
大好きな素敵なプロデューサーと、エンジニアの皆さんが、
大切に、ミックスしてくれています。

しかし、遠隔地での録音や、自分の伝達不足のせいもあって、
参加ミュージシャンに、実際に会って曲のイメージを話し合えなかったり、
ミックスに立ち会えなかったりと、自分にとってはとても悔しい出来事が起こりました。

つまり、みんなの曲に対する気持ちが融和せず、
形式的な音楽理論や、コード感や音色、リズムの感覚のみを基調にした常套句で、
音を作り上げなくてはならず、それは自分にとって本当に辛かったのです。

楽曲制作や、リスナーへの宣伝の「形式」を共有するのではなくて、
演奏家や、聴き手とほんとの意味で融和していきたいと思います。

それは、単なるビジネスではなく、
音楽を通じて(自分も含めて)よりよく生活をしたり、
豊かなやさしさを身につけたりすることに、つながると思うからです。

なんだかんだいって、実力はおぼつきませんが、
自分は音楽に一生をささげてきたし、これからもそうなのだろうと感じました。

その割には練習しないな。
がんばります。

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