2013年12月31日火曜日

12/31 2013年

あっと言う間に歳の瀬であります。

暮れも押し詰まりました。

今年は本当に忙しかったですがやっと振り返る時間が出来ました。


長々文章で振り返っても手前みそになりそうなので書きませんが、今年は、いろいろな活動にお誘いいただき、新しい音、新しい音楽に対する思いを沢山発見できました。

今年、起った沢山の出来事が頭の中でぐちゃぐちゃになって回っています。

沢山のいい思い出と、課題です。


それが段々と一つにまとまっていって、形になったらいいな。

年が明けたら、またあっという間にバタバタとした渦の中にのまれて行くでしょう。

このお正月にゆっくり頭の中をクリーンにしたいと思います。


皆さま、本年もお世話になりました。

来年もよりよい音を目指して頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

2013年12月29日日曜日

12/24 ダンスワークショップ最終日


一年間続けて来た、デイサービスのダンスワークショップがついに終了の運びとなりました。

3月にコミュニティダンスのシンポジウムがあり、この1年のワークショップの報告を、論文にまとめて発表することになっています。

僕も一参加アーティストとして文章を寄せることになりました。

このお正月の課題であります。

機能訓練や、運動療法の報告書は多々ありますが、1年を続けて同じ施設に通い続けた報告はなかなかないそうで、面白い報告書になるだろうというスタッフ一同の見解ですが、どうなることやら。


僕たちがこれから生きていく上で避けて通れない事実。

それは高齢社会ということであります。

物質社会が行き詰ったかどうかはわかりませんが、本当の幸せとは何だろう、とか本当の人の生き方とは何だろう、と考える人がだんだん増えてきています。

単に元気で、長い時間を生きることが仕合せとは限らない。


福祉施設は、自立を促すように機能維持を謳ったり、安全で効率的で敬意を払ったサービスを謳ったりしています。

だからこそ、より希薄な家族・親戚関係に拍車がかかったり、他人が他人に対して何かを施すことに関して感謝を忘れ、大変わがままになったりする人も増えているような気がします。


そんな中で、ダンサー・アオキさんの「心が躍るダンス」ということにとても希望が持てました。

体が動かなくても心が躍動することによって、どんな人でも表現が出来る。

表現を通じて自分の内面を探り、より深い関係性の認識に至ることが出来る。

かもしれない。


施設の何人かの人が、一生の思い出にしたい、とか、冥途のみやげになるよ、というようなことを言ってくださいました。

自分が出来ているかどうかは別として、これからもいろいろと芸術の可能性について探していきたいと思う瞬間でした。

2013年12月23日月曜日

12/22 ブズーキ


今日は冬至であります。

一年で一番夜が長い。

また段々と日が長くなって春に向かっていきます。


レコーディングに使うため、ずいぶん前に家にやってきてそのままになっていた「ブズーキ(ギリシャの楽器)」の弦を数年ぶりに張り替えました。

そうしたら、とてもいい音がしたのです。

どんどんライブでも使っていきたいと思うのですが、自分のところにはそうして何故か不思議なご縁で回ってくる楽器が数多くあります。

実は自分でお金を出して買った楽器というのはほとんどなかったりして。


感謝の気持ちを表すのは、やはりいい演奏をするということ以外にはないはずです。

いつまでも下手くそでいるわけにはいかないなあとつくづく思うのでありました。

2013年12月21日土曜日

12/21 前夜

雨が上がって、今朝は山が霧がかって綺麗でした。


夜中に雨の国道を走る。

速すぎもせず、遅すぎもしないスピード。

何かと、いろんな事が頭に浮かんでは消えていきます。

特に深く追求せず、かといって無理に押し込めたりもしない。

インドの哲学者が車の運転は「瞑想」に似ていると書いていましたが、僕は瞑想というものをしたことがないのでわかりません。


最近車でよく書けている音楽。


Nik Bärtsch  Ronin  Modul38_17
http://www.youtube.com/watch?v=BdJqOFLP4kA

2013年12月18日水曜日

12/17 川の流れのように

ダンスワークショップもいよいよ佳境。

来週、クリスマスイブを最後に企画満了という形になります。

今日は、「川の流れのように」をみんなで合唱しながら自由に踊りました。

驚くことにお年寄りの皆さんは、ほぼアドリブで踊れるようになっているのです。

前回、今回と立てる人は立って踊ろうということになり、ついに椅子から離れて踊るということにも成功しました。

転倒があってはいけないので、職員さん一同も気が気ではないのですが、僕たちを信頼して内容を任せてくれる、それは一年の積み重ねであり、まとめ役の文化会館の方々などのこつこつとした努力の賜物だなと思い、歌いながら目頭が熱くなる瞬間が何度かありました。

認知症などのために毎回「初めて」の方もいらっしゃるのですが、中には顔見知りになって楽しい話が出来るようになったご利用者さんもいます。

川の流れのように。

1人ひとりの「人生」などを想像してしまったりすると、もうたまらなくなってしまいます。

自分もいつかは皆さんのような年齢になり、枯れてゆくのだなと考えました。ところが以外にもそれは、とても前向きになれることのように思いました。


来週でしばらくのお別れだと思うと、とても寂しいですね。

今年一杯の本当に思い出に残る活動でした。

2013年12月15日日曜日

12/12、13、14 寝たほど楽はなかりけり


3つのライブ。

絵本やさん「PeeKaboo」にてソロライブ。

スノドカフェにて中山一朗さんとの「朗読+音楽夜会」。

福祉施設「葵の森」にてのクリスマスコンサート。


どれも素晴らしい時間でありました。

来て下さった皆様、関わってくださった方々、ありがとうございました。


どうもこのところ忙しくて仕方がないこともあって、ブログの方に手が回りません。

年末年始、時間が出来たらゆっくりと今年のまとめなどを書きたいと思います。

ちょっと更新が滞ったりしますが、健康でがんばっていますのでご勘弁を~。

2013年12月13日金曜日

12/10 職員向けワークショップ


ずっと行ってきた、デイサービスのダンスワークショップも12月で終了です。

ほぼ月に一回ずつでしたが、12月は大詰めで3回あります。

はじめはなかなか心を開いてくれなかったお年寄りも、本当にすばらしいそれぞれの自己表現が出てきて、そのエネルギーは皆さんにも感じてもらいたいぐらいのものです。


今回は、職員さん向けのワークショップも行いました。

ダンスや音楽のようなアートの世界では、技術と感性のバランスはとても大切なことです。

時に「技術」は画一的で排他的であり、一定の技術のレールからは必ずこぼれる人がいます。

それは生活も同じで、用意された方法論の中でしか生きられない人、こぼれてしまって理解されない人、いろいろな人が実際にはいます。

どんな場所にいる人も平等に、正しい道を考えていくのが「福祉」なのでありますが、その中にもやはり技術偏重主義がひそんでいます。

安全で上手なお風呂の入れ方だけを学んでも、それは音楽で一生懸命地声と裏声の切り替えだけを練習しているようなもので、本当の歌にはならない。

相手を思いやったあたたかい手があって初めて、素早いおむつ交換が優しさを生むのだと思います。

お互いが本当に必要とするものは何だろう、と考える感性を養いたくて、僕たちは介護にアートを組み込んで何かをしようとしています。

でも本当は介護そのものをアートにしていかなくてはいけないのかな、と思いました。

2013年12月10日火曜日

12/8 ある海のための音楽


原口氏とのレコーディングが始まりました。

和太鼓ドラムセット(?)とギターのセッション。


今まで収録したことのない音になりそうです。

昨日録ったデモを聴いていると、何かが足りないような気がする。

もう少し、細かいところの作りこみをしたいと思います。

2013年12月4日水曜日

12/1 カンタ・ティモール

「Canta!Timor(カンタ・ティモール)」という映画を見ました。

2002年に独立した東ティモールの惨状については、ここに書くべくもありません。

もちろんその事が色濃く描かれてはいるものの、政治的な映画ではなくて、広田さんという女性が10年にわたってティモールを訪れ、大切に作り上げた人間関係の中で、少しずつ現地の人々の言葉を引き出し、そのインタビューを中心に描かれたものでした。

その様々な言葉たちを、ティモールのミュージシャン「アレックス」とその仲間たちの音楽のメッセージが、見事に貫いていました。

ティモールは、もともと文字のない文化であったそうで、コミュニケーションや教育において音楽が大きな意味を持っています。

アレックスは、映画の中で、「いいかい、小さなものの言葉を代弁して歌うんだ。」と子供たちに言い聞かせていました。

―人間は大きな力(文明)に流されて行ってしまう。その先で、心は荒れ、大切なものを失ってゆく。小さなものの声に耳を傾けるんだ―

それは紛れもない本物の「歌」でありました。

僕たちは音楽という名の「お遊戯」を、どれほど本当の人間の言葉のようにうそぶいて来たでしょうか。

少なくとも自分のギターなどは、ただの指の体操であります。



監督の広田さんと打ち上げで話をする機会に恵まれました。

ティモールの人の中には、現地語の分からないこちらが英語で話しかけると、向こうは英語が分からないのに、通訳が伝える前に現地語で的確な答えが返ってくる、そんな人がいるそうであります。

それは、当然僕たちの方が忘れてしまった力なのでしょう。

彼等は、インドネシアの兵にどれほど仲間や家族を虐殺されても、決して逆にとらえた捕虜を拷問したりせず、自分たちの心情や、正しい道を説き、傷つけずに帰した。

そのことで、ティモール側についた兵もいたのだとか。

そして彼らの信じる、日本の八百万の神に似た自然信仰「ルリック」の力。

そのような事象が積み重なって独立を導いた、などというほど世界は楽観的ではありません。


でも、本当の人間の生活、本当の文化、本当の芸術は、そんな人たちにこそ与えられるのではないか、とも思います。

2013年12月3日火曜日

11/30 港町マルシェ


小春日和の暖かい一日。

前回に引き続き、清水区は港町商店街のイベント「港町マルシェ」のステージを任されました。

魚屋さんの駐車場、ピザ窯バスの隣にステージを設置し、音響を組む。

今回は、

はちまんたろう(from東京)さん
赤花さん
ノーザン☆スターさん
マキタさん

が出演してくれました。

お越し下さった皆様、ありがとうございました。

ふうふう、今日はとりあえず報告まで。

2013年11月30日土曜日

11/28 Music HI!


歌うたい「サトシン」のラジオ番組「Music HI!」に出演します。

突如として(突如ではないけど)、サトシンとプロデューサーのスナオさんが僕がライブをしていた「マキタさんとミッちゃんトコ」にやってきて、さあ、今からラジオの収録をするぞ、ということになったのであります。

12月2日・16日 16:45~ 静岡 FMHi!

と、2週にわたって、わたくしの拙いトークと、少しだけライブ録音された演奏が放送されることになりました。

僕は、両方とも仕事中になりそうで聴けません。

なんと、そんな事ばかりです。


その日の僕のライブを聴いて、周りのお客さんいわく、普段ちょっとこわもてなサトシンの顔が、別人のように緩んでいたということ。

何だか兄貴のような男でありますが、僕はサトシンと話していると、静かにあたたかい気持ちになります。

2013年11月26日火曜日

11/26 息づかい


新しい音源で使いたいと思い、このところリコーダーの練習をしています。

正確には昔インドでお土産に買ってきた、リコーダーと同じ原理の何だかよくわからない笛です。


「Key G」と書いてあります。

吹いてみると、意外と正確なGになっているようです。

笛を二つ重ねた対旋律を一生懸命楽譜に書いて作っていますが、なかなか難しいものですね。

息の使い方、これはいろんな生活の動作や健康などにも間接的に影響してくるのだなあと思います。



今日は、ひと月におよそ1回ずつ続けている、デイサービスのダンスワークショップに行ってきました。

お年寄りのみなさんともだんだん顔見知りになって(もちろん忘れちゃう人もいますが)、いい時間が作れるようになってきました。

みなさんの精いっぱいの身体表現や、やさしい笑顔に、いろんなことを考えさせられる瞬間があります。


帰ってきて笛の練習をしていると、心の奥深いところの気持ちが音に乗って外に出てくるような、そんな感じがしました。

2013年11月25日月曜日

11/25 雨中前進

滝のような雨とともに、浜松の実家から静岡に戻ってきました。

用事で3日ほど帰省していました。


先日、ライブでエレキギターを弾いたら、急にアンプとギターと自分の体が繋がったような気がして、いい音が出ました。

どうも今までエレキギターを弾くことに抵抗がありましたが、何かが変わりました。

ブラジルのギタリスト「guinga(ギンガ)」の曲「Senhorinha」をギターソロで出来るようになったので、ライブにかけてみました。

とても、気持ちよく演奏できました。

新しい曲のアレンジは、蟻のような速度で進んでいます。


最近、どうも調子が悪く、やる気の出ない日々が続いていましたが、思い返すと少しずつ進んでいます。

ブログの更新もどうも滞っておりますが、ご勘弁をー。


そういえば、前に友人のミュージシャンがライブに行くというので、「がんばってねー。」と声をかけると、「がんばらない!」と言ってさっそうとライブハウスに向かって行きました。

いいなあ、と思いました。

上っ面な言葉の意味だけで会話している人には、僕たちの話は分からないでしょう。

なんてね。

2013年11月20日水曜日

11/20 ライブのお知らせ

ぼーっと起きて窓の外を見ると、桃色の朝焼けの時間でした。

しかし凍えるような空気の中をバイクで突っ切って行かなくてはなりません。

なかなか身にこたえる朝でした。


さて明後日は、UHUにてライブです。

ほんわかとあたたかい時間になりそうです。


■11月22日(金)
静岡七間町「LIVEHOUSE UHU」
七間町夜の森 銀の演奏会
open 18:00  start 19:00 前売¥2000 当日¥2300

出演

ノーザン☆スター(ギター弾き語り)
まじゅん
長谷川孝二(オカリナ)
丸山研二郎

LIVEHOUSE UHU
http://livehouse-uhu.com/


ぜひ遊びにいらしてください。

2013年11月18日月曜日

11/17 蔵の音


山梨県は山梨市にある「養老酒造」さんの蔵「酒蔵 櫂(かい)」にて「蔵の音Vol.2」というイベントが行われました。

11:30~21:00という長丁場の、ちょうど最初の盛り上がりの辺りに、僕たちはThe Fawnで出演しました。

ひさしぶりのThe Fawnでの演奏。

楽しかったな。

蔵の2階がカフェ兼ライブ会場、みんな座布団に腰をおろしながらの鑑賞で、1階は土間になって囲炉裏が切ってあり、薪スト―ブがぱちぱちいっている、そんなただぼーっとしているだけで気持ちがいい素敵な場所でした。


障害を持った女の子がボーカルをとっているバンドがありました。

歌を歌えることが幸せだ、という歌を歌ってくれました。

本当にそうだな、と思い感動して涙が出ました。

今の自分には決して伝えられないメッセージです。きっとあざとい気持ちが横から入ってきて、うそっぱちになってしまうでしょう。

分からないのに分かったような歌を歌う人は案外多いものです。


僕たちの歌を聴いてその彼女は、「幸せだった。」と言ってくれました。

窓際の日差しの中から、優しく心を包むような言葉を聴くことが出来てとても嬉しく思いました。

2013年11月17日日曜日

11/16 メナム再び

またトムヤムクンが無性に食べたくなってタイオーキッドに行ってしまった。


今日は暇だったようで、オーナーのおじさんは、自分の楽器のメンテナンスをしていました。

僕たちの食べている間、おじさんはその変わった形の民族楽器を弾いてくれました。

それは「ピン」という楽器だそうで、僕にも持たせてくれ、弾いてみると「カッコイイネ!」と片言の日本語で褒めてくれました。

不思議な音階で演奏される曲は、何とも郷愁を誘うようないい曲でした。


エレクトリック・ピンもあるんだって!?


พิณ(ピン)
http://www.youtube.com/watch?v=GmnHP0zNFb0

http://www.youtube.com/watch?v=rR0usfNqZSU



あと、本当にどうでもいいのでありますが、世にも珍しいタイの笙「ケーン」の教則ビデオがついでに出て来たので見てしまいました。

この音が好きです。

http://www.youtube.com/watch?v=4pVuZA6aJME

2013年11月13日水曜日

11/12 虫の音消えて


先日、バグパイプや、ゴシックハープ、フィドルやハーディ・ガーディなどを使ったバンドの演奏を聴きました。

素敵な公演でした。

世の中には本当にいろんな音楽があるなと思います。

最近、自分の周りでは、ミュージシャンが音楽を抜きにして音楽を語ろうとしたり、自分の表現と向き合えずに辞めてしまったりすることが多いなと感じていました。


ロック、ロックンロール、ポップ、ブルース、メタル、コア、ジャズ、スイング、ビ・バップ、フュージョン、クロスオーバー、カントリー、ブルーグラス、ロカビリー、ラグタイム、ケイジャン、ソウル、R&B、ファンク、モータウン、ヒップホップ、ラップ、ディスコ、テクノ、ハウス、ユーロビート、アシッドジャズ、スカ、ロックステディ、レゲエ、ダブ、カリプソ、マリアッチ、ラテン、アフロキューバン、ファド、タンゴ、フォルクローレ、ショーロ、ランバダ、サンバ、ボサノバ、MPB、ルンバ、マンボ、サルサ、チャチャ、ズーク、リンガラ、アフロファンク、グリオ、フジ、アパラ、ジュジュ、ボンゴフレーバー、マリブルース、ケープジャズ、アラビア音楽、ジプシー、ロマ、チャールダーシュ、ジプシースイング、ブルガリアンポリフォニー、フラメンコ、ミュゼット、シャンソン、クラシック、オペラ、ヨーロッパ古楽、ケルト、アイリッシュ、カンツォーネ、ラーガ、カタック、バウル、カッワーリー、ガムラン、ケチャ、ジェゴク、ガドン、クロンチョン、アルタイ音楽、ホーミー、オルティン・ドー、ハワイアン、フラ、タヒチアン、サンムノリ、ユカラ、ヤイサマ、etc...そして僕たちの国の民謡や芸能、宮廷音楽や童謡唱歌ポップス。

と、思いつくままに音楽ジャンルをあげてみました。

詳しい人はもっと出せるでしょう。

聴いてはいるものの、名前を知らない音楽も沢山あります。

例えばインドで、車の配管を改造して作ったバイオリンを弾いて歌っていた少年の歌は、思い出に強く残っています。


もっともっといろんなものを聴きたいな。

世界のどこかに、もっと優しくもっと勇ましいものがあるかも知れないですね。

裏山の藪の中にも何かいるかも。

2013年11月12日火曜日

11/11 スガイ鉄工所


スガイ鉄工所の主、菅井さんにお呼ばれして、音の出る円盤「プロパノータ」のデモ演奏の収録を手伝ってきました。

プロパンガスのボンベの廃材で出来ているとは思えない、瑞々しいサウンド。

ギターとの即興セッションを数曲映像に録りました。


ギャラはなんと鳥の丸焼きでありました。

僕は3/4羽食べました。

満腹であります。

気持ちのいい音とうまい食事、菅井さんのナチュラルな人柄、いろいろな面からさっぱりと癒されて帰ってきました。


スガイ鉄工所は、藤枝駅近くにあります。鉄工所と言ってもほんとの鉄工所ではありません。

音の出る円盤「プロパノータ」
http://www.propano-ta.com/

プロパンボレロ
(菅井さんの行ったワークショップ、これはすごいです。)
http://www.youtube.com/watch?v=ucpWa6VHl5s#t=77

2013年11月9日土曜日

11/8 あるサウンドトラック

職場の外のコンクリートの上に、カナブンが何週間も死んだまま止まっていたので、今日拾い上げて土の上に落としました。

生き物は土に還るが幸せか、それとも微生物の犠牲にならずにそのまま残っていたいのか。

ふと、そんなことを思いました。


和太鼓・篠笛奏者、原口氏との録音のための練習が始まりました。

これは面白い音楽になりそうな予感がしました。

収録予定は…、

1 序
2 大太鼓(タイトル未定)
3 After the Gold Rush
4 てのひら
5 生きる力
6 見上げてごらん夜の星を
7 暗闇
8 アヴェ・マリア
9 掟
10 花をたむけよ、たむけよ花を
11 解放のマーチ~終
12 天使の歌

音は、音源の中にとどまりながら、どこか遠い世界に消えていく感じがします。

2013年11月6日水曜日

11/5 CD購入について

ブログの方での告知が遅くなりましたが、新しいCD「WHITE COBALT ORANGE」がインターネットで購入できるようになりました。

遠方の方、ライブに来るのがちょっとね…、という方はぜひぜひネット通販してください。

以下は購入サイトのURLです。念のため今までのCD作品も…。

サイト LOVERECORDS
購入可能CD「水景」「しらさぎの歌」「white cobalt orange」
http://love-records.net/?mode=srh&cid&keyword=%B4%DD%BB%B3%B8%A6%C6%F3%CF%BA&x=31&y=4

サイト アマゾン
購入可能CD「光の雨の国」
http://www.amazon.co.jp/s?_encoding=UTF8&field-artist=丸山研二郎&search-alias=music-artist

HPのCD紹介コーナーからも飛べるようになっています。
どうぞよろしくお願いいたします。

2013年11月5日火曜日

11/4 ロック喫茶9周年


ロック喫茶「マキタさんとミッちゃんトコ」が9周年を迎えたので、お祝いをしました。

いつもは一日一組のライブですが、第一月曜、大木としふみさんの日に、今回僕はゲストとして呼んで頂いて小一時間のステージをもらいました。


僕はこちらで毎月ライブをさせて頂くようになって、5~6年になります。

いわゆる懐メロ世代のお客さんが多いので、最初のころはフォークや洋楽のレパートリーを増やすとか、どんなお客さんを相手にしても渡り合っていけるということを目標に、修行の場として考えていました。

ところが最近は、演奏力やステージの進行能力もちょっとはましになったので、自分の曲や、毛色の違うカバー曲もだんだんと浸透するようになって、どんどん楽しくなってきました。

自分も歳が上がってきて、年輩のお客さんとも臆さず話せるようになったということもあるでしょう。


しかし何よりも、お店と自分との距離を縮めてくれたのが、去年からマキタさんトコで演奏を始めた、ミュージシャンの大木さんでした。

みんなのライブにいつも足を運んでくれて、どんどん親密にみんなをつなげてくれる。

僕も結果、お店に行く機会が増えました。

そんな大木さんと、マキタさんとママさんをお祝い出来たことが何よりうれしく、素晴らしい夜でした。


マキタさんのステージを参考に、このお店で鍛えられたおかげで、僕は大体どんな場所に演奏に行っても、そんなにびっくりせずにステージが踏めるようになりました。

何物にも代えがたい経験をさせて頂けたと、多少オーバーに表現したくなるような、そんなお祝いの夜でありました。

2013年11月4日月曜日

11/3 メナムの赤い花

静岡に最高のタイ料理屋があります。

その名も「タイ・オーキッド」。

また昨日もトムヤムクンを食べに行ってしまいました。

心からうまいと思います。

ゆかいなタイ人のおじさんがやっている、ほったて小屋みたいなお店。本当に、現地の田舎の街道沿いの安いお店みたいな、情緒ある雰囲気なのです。


昨日はタイ人の若い男の子たちが外の席にたまっていて、お店のギターを弾きながら遊んでいました。

気さくな人たちだったので一緒になって乾杯をすると、僕のなりを見てどう思ったのか、身振りで「ギター弾く?」というようなことを言うので、僕も一緒にギターを弾きました。

タイ人の男の子がなぜか「かんぱい~♪」を歌い出したので、僕が伴奏すると非常に喜ばれました。

そしておいしいタイ料理を食べて、お互いなぜか「Rock you!」といって別れたのでした。

彼らの歌っていたタイのポップスもよかったし、やはり音楽はいいですね。


オーナーのおじさんは、暇になると女の子をからかったり、変なお面をつけておどけたりしています。

なんて素敵なお店なんだろうと思いました。

人との摩擦が苦手な人でなければ、一度行ってみることを強くお勧めします。

2013年11月2日土曜日

10/31 ボタニカ


「チビオヤジの フォークだよ!人生は」という企画。

面白いタイトルですね。

ジャズだよ人生は、これはちょっと違う。

ロックだよ人生は、これはどこかで無理が生じる。

ブルースだよ人生は、これはよほどの人でないと言えない。

パンクだよ人生は、最後までいけたら偉大ですね。

フュージョンだよ人生は、これは変わった人ですね。

レゲエだよ人生は、うーむ何かで捕まりそうですね。

ケチャだよ人生は、そうしたい人はそうなさい。

カリプソだよ人生は…、アフロキューバンだよ人生は…、

いや、やはりフォークだよ人生は。


余分なことを書きましたが、とてもいい夜になりました。

アートスペース「ボタニカ」の展示室を借りての、またいつもとは違った雰囲気のライブでした。

出演者は、石田チビオヤジさん、クロキユウタさん、そして私。

チビオヤジさんにはまたもほろっとさせられてしまったし、ユウタの新曲は素晴らしい曲だった。

僕も最近は少しずつ、やりたいと思ったことが実現できるようになって、ライブ後の気持ちも充実するようになりました。

あと「もう一歩」というところですが、もうちょっと練習して自分の目標に追いついていきたいと思います。

お客さんで来て下さった方が、動画を作成してくれました。

2013年10月30日水曜日

10/30 ライブのお知らせ

10/29に誕生日を迎え、31歳になりました。

お祝いを下さった皆さま、ありがとうございます。

31かあ。

別に若いとも歳をとったともいいませんが、何だか不思議なもんだなと思います。


さて、明日10/31には、アーティスト・ロフト「ボタニカ」にてライブをさせて頂きます。

マンションを一棟改造し、その部屋部屋をアトリエや事務所として作家さんに貸し出している、静岡ではとても珍しい、すばらしい場所です。

アート全般、いろいろなところで演奏が出来たらいいなと思うのですが、なかなか音楽と美術を接点させるのは難しいですね。

今回はコラボレーションではなく純粋にライブのみです。

ぜひぜひ足をお運びください。


■10月31日(木)
静岡研屋町「Botanica(ボタニカ)」
19:30~ ¥1000

出演 石田チビオヤジ、クロキユウタ、丸山研二郎

Botanica
http://www.kinza-botanica.com/index.html

2013年10月29日火曜日

10/27 矯正展


静岡刑務所の施設の前庭で行われた、「矯正展」というものに演奏に行ってきました。

矯正展というのは本来は、刑務所や少年院、鑑別所などの矯正施設の活動紹介や、受刑者の作った製品の販売をするものです。

静岡刑務所では、今回からTV局が主催でライブイベントがあり、たくさんの出店をだして、地元アイドルグループやコナン君との握手会がある、賑やかなお祭りにしたのだそうです。

刑務所の中を見学できる企画もあり、お客さんが長い列を作っていました。

受刑者の食べている食事が「監獄飯」という名前で振る舞われ、着ぐるみの名探偵コナン君は、「コナン君は捕まえる犯人が怖いと思ったことはあるかな?」という質問に「怖くないよ。」と答えていました。

受刑者の人たちは、イベントを見学することは出来ないようでした。

どのように楽しんだらいいかわからなかったので、僕は「すのこ(140円)」を買って帰りました。

売り上げの一部は、犯罪被害者支援団体の活動に使用されるということです。


受刑者の作った、工芸品、日用品、家具などはどれも素晴らしい出来でした。

もともと、職人をしていたような人もいるでしょう。

きれいな半月盆(1400円・安い)が欲しくてたまらなかったのですが、どうも家にそぐわないので買うのを断念しました。

2013年10月27日日曜日

10/25 銀の演奏会

台風の夜にぶつかってしまったので、いつもより静かでしたが、今回の「銀の演奏会」は実力派がそろったいい夜でした。

来て下さった皆様、ありがとうございました。


■おざわりおさん

珍しく歌のない曲を演奏してくれました。僕の好きなスペイン民謡「鳥の歌」と、バルトークの何やらという曲でした。

彼女はいつも演奏する時、気持ちよさそうに空中の何かを見つめています。

何が見えているんだろうと、覗いてみたくなります。


■ナカムラタツキさん

最近彼は、見る度に少しずつ変わっている。しゃべり方や歌の謡い方や、ギターの弾き方が変わり、しかも良くなっています。

その少しずつ、というところがタツキくんらしいと思います。今度ゆっくり一緒に飲みにでも行きたいものです。


■渡辺真由子さん

いつも一緒に演奏しているまゆちゃん。UHUでのソロは初めてでした。

昔からそうだったけれど、彼女のピアノの音は何故か胸に深く響きます。ビバルディの「冬」のメロディとアレンジ、ほんとにきれいでよかったです。

まゆちゃんは僕が静岡に来て一番最初に出会ったミュージシャンの1人。最初に彼女のようなミュージシャンに出会えてホントに良かったと思いました。



「空の灯音楽隊」という名前で、グループを作りたいと思っています。

曲はそろっています。

メンバーにも少しずつ声をかけ始めていますが、なかなか一歩踏み出せずにいるのです。

もうちょっと、条件がそろうまでもう少しの辛抱かもしれません。


El cant dels ocells(鳥の歌) - Pau Casals
http://www.youtube.com/watch?v=COR3lMXKAfg

2013年10月25日金曜日

10/24 江戸の灯

先日、東京に住む伯父が亡くなったので、葬式に行ってきました。

正確には伯父ではなく父のいとこなのですが、近しい親戚のように仲良くしていましたので敢えて伯父と呼びたい人です。

伯父はかつて東京大空襲を生き延びて、人形の兜などの金物細工の職人をしながら浅草に暮らし、亡くなるまで戦争の「語り部」もしていました。

いつも親戚が集まると、東京弁の快活な語り口で話が始まるのです。

生々しい戦争の話、古き良き東京の話、それを横で聞いているのが僕は好きでした。

戦時中、うっかり宮様に話しかけようとして怒られた話(庶民は直接口を聞いてはいけなかった)とか、進駐軍の兵隊さんを偽物の銃で脅そうとした話とか、東京大空襲で九死に一生を得た話とか、いろいろな話が思い出されます。

ちゃきちゃきしてはらわたのない、まがいもない最後の江戸っ子。

その死に顔はとてもほっとしたような、やさしい顔でありました。

夜、隅田川を横目に見ながら渋滞の首都高をずーっと抜けて帰ると、何だか最後の江戸の灯が消えたような気がしました。


江戸っ子は皐月の鯉の吹き流し 口先ばかりではらわたはなし

でも伯父は人の悪口も言わない人でありました。

2013年10月23日水曜日

10/23 ライブのお知らせ

今日は昼間は仕事でありましたが、夜は久しぶりになんにも予定がなくて、ゆっくりしました。


台風がふたつ来ています。

古くは、台風のことを「野分(のわき)」と言ったそうです。

今僕たちはお天気図を見慣れているので、台風は渦を巻いているものというイメージを持っていますが、昔の人は、草原をがしゃがしゃ分けながら突っ込んでくる風そのものの感じで呼んでいたのでしょう。

前の台風の被害は深刻そうです。

今回はなるべく無事に往ってくれることを願います。


明日明後日はライブです。


■10月24日(木)      
静岡伝馬町「マキタさんとミッちゃんトコ」
20:00~ 3ステージ ¥1000(飲食別)
出演 丸山研二郎

マキタさんとミッちゃんトコ
http://rock-cafe.biz/

■10月25日(金)      
静岡七間町「LIVEHOUSE UHU」
七間町夜の森 銀の演奏会
open 18:00  start 19:00 前売¥2000 当日¥2300
出演 おざわりお、ナカムラタツキ、渡辺真由子、丸山研二郎

LIVEHOUSE UHU
http://livehouse-uhu.com/


ぜひ遊びに…、と言いたいところですが、安全に来られる方だけいらしてください。

2013年10月20日日曜日

10/20 4つの話

最近のこと。

小分けにすると書きやすい。うーむ。


■PeeKabooさん

12月12日(木)に静岡駅南にある絵本のお店「peekaboo!(ぴぃかぶぅ)」さんでライブをすることになりました。

先日、打合せに伺うと、木作りでとても気持ちのいい店内でした。

当然ながら絵本がたくさん並んでいます。自分の音や言葉がとても合うような気がして嬉しくなりました。また詳細が決まったら報告させて頂きます。


■リミックス

自主制作した音源「しらさぎの歌」をミックスし直してみました。

以前は使いこなせていなかったソフトも、何でもいろいろ調べてやっているうちに上手くなるもので、少し手を足し引きしたら俄然音がよくなりました。

不思議な事ですが、自分の音にはやはり癒されたり、元気づけられたりします。

自分が気持ちいいと思える音をまず作れば、そんなに悪いものは出来ないと誰かに教わったことがあります。自画自賛との紙一重ですね。


■凪

とても素敵なバンド「凪」に参加し、静岡刑務所にて演奏をすることになりました。

一同、刑務所の慰問演奏なのかと思い、心して練習していたら、刑務所の中庭で行われるテレビ局主催のイベントなのだとか。

…?これは、一体どんなイベントなのだろう。

ふたを開けるまでどうなるかわからないのでした。もちろん場所によって手を抜いたりするバンドではありませんが。


■夫婦

法事の席などで、ふと気がついた事。

ある一定の年齢以上のご夫婦は、何故か必ずと言っていいほど離れて座っています。

来るのは一緒なのに、本堂や会食の場などに入っていくと、離れた席に座るのです。かといって全く仲が悪いわけではなく、とってもいいご夫婦だったります。

隣に座ればいいのに、と思うのですが、照れくさいのでしょうか。

いろいろな形の夫婦円満の秘訣があるものだと思います。

2013年10月16日水曜日

10/15 やまぼうし15周年

先日、「cafe&galleryやまぼうし」が開店15周年を迎えました。

僕が人生で初めて外の世界に出て、人前で演奏した場所です。

大学1年生の時に、そのステージに誘って頂かなければ、僕はきっと一般のお客さんの前で演奏するという道は選ばなかったんじゃないかな。

その選択がよかったかどうかは別として。


それから10余年。

僕はそこから飛び出して、いろいろな舞台を踏み、すこーしだけ、その時よりはましなライブができるようになったような気がします。

思い返してみると最初のステージは、脚はがくがく震えるし、のぼせてあぶら汗は出るし、言葉も支離滅裂になるし、それはまあ恥ずかしいものでした。

でも、勇気を振り絞ったその第一歩がなければ、やはりなーんにもできないまま終わってしまったのでしょう。

そうか、あの時はやまぼうしだってまだお店を始めて2~3年だったんだなと思うと、とても感慨深いです。


これからも、もっともっといいお付き合いになっていけばいいなと思います。

もちろんステージのことだけではなく、いろいろなつながりや真心を下さったことに感謝しています。

ありがとう、やまぼうし。

2013年10月14日月曜日

10/14 黒板


妻が黒板を作ってくれました。

いろいろ「やらなくてはいけない事」などを書き込むのに、今までホワイトボードを使っていましたが、やはり黒板です。

黒板に勝るものはありません。


新しいCDができ、気分が一新しました。

ダンスや、朗読の公演のために書き下ろした曲などをまとめて一つのCD作品にしたいと思い、明後日から打ち合わせに入ります。

もう一つ、新しい活動を企画しつつありますが、そちらの方はまた改めてゆっくりと。

今年はもう少し頑張るぞ。

2013年10月10日木曜日

10/10 完成


新しいCD「WHITE-COBALT-ORANGE」が完成しました!

13曲入りインスト・アルバムです。

1 whiteⅠ ある夜
2 whiteⅡ 小さな動物の輪
3 whiteⅢ 観測
4 whiteⅣ 突風
5 whiteⅤ 行雲
6 cobaltⅠ 蝶の踊り
7 cobaltⅡ 虚空行進
8 cobaltⅢ 透過
9 cobaltⅣ 空中の見えざる鳥
10 cobaltⅤ 水の踊り
11 orangeⅠ 波紋
12 orangeⅡ 灯火
13 orangeⅢ 波立つ水の静まる頃に

渡辺真由子 keyboard (8)
長谷川孝二 sax,ocarina (12)
丸山研二郎 guitar,voice


デモ音源を聴いてくれた何人かの人が、今までのアルバムの中でもっとも丸研らしいと言ってくれました。

確かに、新しい音に挑戦したというよりは、今まで忘れていた曲たちをしっかりとまとめてみた、という思いなので、自分としては、そう言われてみればそうかも知れないね、というようなところです。

少し内観的に聴こえると思いますが、個人的には意味深い作品です。

ぜひお聴きになってください。


しばらくはライブ会場での手売りのみですが、そのうちインターネットでも購入できるようにしたいと思います。

2013年10月9日水曜日

10/9 帳面

僕はマンスリーの予定帳を使っています。

月全体を把握したいからです。

しかし予定が立て込んでくると、マンスリーでは欄が小さいので帳面がぐちゃぐちゃになってしまいます。

それがどうも、忙しい忙しいと気持ちまで急き込んでくる原因の一つになっているのではないかと気が付きました。

なので新しい予定帳を買って、その一日の欄を鉛筆の線で、午前、午後、夜、と三つに分け、きちんと時間ごとに細かーい字で予定を書き込むことにしたのです。

そうしたら空いている時間、使える時間が見えてきて、俄然気持ちが楽になりました。

今まではそういう余暇も、急にぽかっと空いていることに気付いたりして、計画性なく無駄に過ごしたりしてしまっていたのです。


一日の時間軸で書き込めるようになっている物もありますが、そういう予定帳では同じ月でもページが別れてしまうので嫌です。

中身がさっぱりしていないと、どうも余分な情報が自分を焦らせるようなのです。


そんなことを考えながら、雑貨屋さんで優柔不断に予定帳を選んでいると、若いカップルが「予定帳?使わないよね~。」と言いながら通り過ぎて行きました。

く、くそぅ、暇人め。

2013年10月7日月曜日

10/7 ブタ基金

欲しかったCDを買いました。

うれしいな。

うちに豚さんの貯金箱があって、そこにお金が貯まったら1本CDなりレコードなりを買うことにしています。

がんばって働いたお金を豚さんにやるのです。またはお釣りのあまりなどをおすそ分けします。


最近、南アフリカのピアニスト「ダラー・ブランド(アブドゥラ・イブラヒム)」が好きであります。

かっこ内はムスリム名ですね。

何かピアノの音が心に効きます。


Abdullah Ibrahim & Ekaya - The Mountain / Nisa / Mississippi
http://www.youtube.com/watch?v=5P2N8-u3zmA

10/6 空洞

北海道にユンニという町があるそうです。

そして大切な音楽仲間の作った「ユンニ」という曲があります。

そこに最近別なる人が、詞をつけました。


 紅きらめき 川を彩り
 命を還して 命育む

 畑の畝 影を伸ばし
 梢を子供の声かけ昇る


「海の記憶」という曲があります。

これ以上に想いのこもった曲を僕は知りません。


 ひとたび生まれ落ちて 二度死ぬ鳥の羽を
 遠い空の彼方に 探してはみたけれど

 帰らぬ思いだけが 潮風に追い越され
 ひらひらと舞いながら 運ばれて行っただけ


静岡には本当に素晴らしいミュージシャンがたくさん住んでいる。

もちろん静岡にだけではないけれど。

それは、売れるとか売れないとか、誰に指図されたから作ったとか、そういうことではなく、人間の想いとして心から尊いものだと思います。


TVに作曲家が出ていて、この曲は一日で作ったとか、何人かのアイデアをつなげて適当に作ったとか、何々っぽい雰囲気で作ってくれと頼まれたとか、いろいろなことを誇らしげに話していました。

曲が一日で電撃のようにできる時もあるし、何人かで協力して作る時もあるし、人に頼まれて作る時もあります。

ところが、何かが違うような気がしたのでした。


音楽をいい加減に扱うと、その音楽によってどんどん教養や道徳、情緒を感じる心は下がり、文化は滅ぼされてしまいます。

巨木をむしばむ洞(うろ)のように内側から朽ちてゆくのです。

2013年10月5日土曜日

10/5 鬼子母の愛、再演

俳優「関根淳子」さんとともに、先日市内のお寺さんの法要で公演した「鬼子母の愛(岡本かの子)」を再演しました。

これは仏教説話「鬼子母神」を、岡本太郎のお母さんである小説家、岡本かの子が独自の文章で書いたものです。

子供のころ童話で読んだような鬼子母神の話とは少し違い、より精神描写が深く、一つの文学作品としての色合いが前面に出ている内容です。

息子である岡本太郎との関係などの話を横から聞いて知っていたりすると、その文章の動機のようなものが垣間見えて、余計に興味深く読めます。


今回は、前回のご縁からつながって、同じ曹洞宗の別の寺院での法要に呼んでいただきました。

前回は式次第の都合で15分程にまとめた演目でしたが、今回は時間がゆったりとあったので、30分のフルバージョンで演ることができました。

ただの朗読から一歩発展した「動読」という、身体表現を織り交ぜた朗読劇。そこに僕がギターの演奏や、効果音をつけました。

最近では、久々に純粋に気持ち良く演奏できたような気がします。


ご住職のちょっとしたお話の中で、道元禅師の「眼横鼻直(がんのうびちょく)」という言葉が印象に残りました。

道元禅師が中国での長い修業を終え、悟ったことの中の一つ、「目は横向きに、鼻は縦についている。」という至極当たり前ですが、とても禅らしい言葉。

禅師が、中国からお経も何も持たずに帰って来たので(空手帰郷)、それなら何かを教えて下さるだろうと期待している弟子たちの前で語った一言です。

さぞ、面白い一幕であったと思います。

当たり前のことを当たり前に受け入れる。それは転じて、中国に渡ろうとも、今ここにいようとも、目の前に起こっていることを、ひとつひとつ丁寧にこなしていくことで、どんな場所であっても、「同じ」修行ができるんだよ、ということだそうです。

悟りというものは、必ずしも非日常を求める心の中にあるのではないのだ、というお話でした。


今以上、より以上と、どんどん登って行きたくなるのが、ある意味ミュージシャンの性であります。

知識としては知っていても、なかなか実践するのは難しい、禅の境地ですね。


今日はいささか、難しい文章ですみません。

僕が言ったんじゃありません。聴いて来た話ですからね。

2013年10月4日金曜日

10/4 そは真なりや

僕が働いている福祉施設のデイサービスでは、BGMに時々ジャズがかかっています。

この間は、誰の趣味だか知りませんが、リー・モーガンの「サイド・ワインダー」がかかっていました。

ジャズロックというかなりアップなやつです。

ふと気がつくと、あるおばあちゃんがサイド・ワインダーのテーマのメロディを口ずさんでいるではありませんか。

長いこといて、何度も聴いていらっしゃるので覚えてしまったのでしょうが、何というハイカラおばあちゃん、と驚きました。

と、同時に習慣は恐ろしいものだと思いました。

口ずさんでいるという事は、覚えてしまっただけでなく、ある程度「好き」になっているという事ですね。

僕達の好き好みも、少なからずそうやって培われているもの。

子供のころから、つまらないTV番組や、うすっぺらな音楽ばっかり嗜んでいると、自分の価値観まで知らない人に作り上げられてしまいそうです。

ではその「つまらない」という感覚は誰によって作り上げられたのだろうと考えると、ほんとにもう何を頼りに生きていったらいいのかわからなくなってしまうのでありました。

そういう習慣はいい方に持っていきたいですね。

サイド・ワインダーはいいですよ。いいと思います。

ん?

あれ?サイド・ワインダーじゃなくてハービー・ハンコック「ウォーター・メロンマン」だったかな?


Herbie Hancock - Watermelon Man
http://www.youtube.com/watch?v=4z8Rt4nvd-I

2013年10月1日火曜日

10/1 バースデー!記録映像

10月になりました。

僕は、10月になる瞬間というものが何故か好きです。

何かさわやかな感じがします。


先日行ったダンス公演「バースデー!」の模様を、出演者の方がYOUTUBEに上げてくださっているので、紹介してみたいと思います。

沢山のシーン別になっていたので、僕が参加しているシーンから3つを選ばせて頂きました。

HPの方の「■活動・動画」ページにもすでにUPしてありますのでいつでもご覧になれます。

2013.9.1 SCDP(静岡コミュニティダンスプロジェクト)公演「バースデー!!」より
1.「てのひら」 ダンス 小林レーコ 他 /音楽 丸山研二郎
2.「愛の歌」 ダンス あきらさん 他 / 音楽 丸山研二郎(曲:天使の歌)
3.「オキテダンス」 ダンス SCDP / 音楽 原口朋丈 篠笛・パーカッション 丸山研二郎 ギター・口笛・声

9/28 ソケリッサ!


ホームレスと呼ばれる人たちのダンスグループがあると言ったらどのように思うでしょうか。

面白い、と思うか、社会福祉として称賛するか、逆に何か腑に落ちないものを感じるか、それだけでいろいろな感想を持ってしまいます。

僕は初めて公演を見て、とてもいいグループだと思いました。それは二義的な意味はさておいて、純粋に表現する人たちだったからです。

そのグループ名は「ソケリッサ!」といいます。これは「それいけ!」というような意味の造語だそうです。

まとめているのは、再三このブログにも登場しています、静岡でダンスワークショップを一緒に行っているダンサー「アオキ裕キ」さん。

今回その公演は、知る人ぞ知る舞踏家の名前を冠した「大野一雄フェスティバル」の中での一演目として行われました。


最初のダンサーが、ソロで登場しました。

うまく言えないけれど、つまりその方もそういう方で、ダンスというものの経験があるのかないのかは知りませんが、何か不思議な表現力を持って迫ってきます。

アオキさんを含め4人のダンサーが登場し、それぞれのソロのような部分もあり、全員での表現もあり、累々として目の離せない作品でありました。

音楽家が1人、女性コントラバス奏者の演奏を要所要所に入れ、演目は進んで行きました。これは自分の心の奥底にも流れていたような何故か懐かしいメロディでした。

初めて舞台上で観たアオキさんのダンスは素晴らしかった。

観ていると、急にスピーカーから僕の曲が流れてきました。知らされていなかったのでびっくりしましたが、自分の音に合わせて皆さんが踊ってくれた、と思うと、ありがたい気持ちでいっぱいになりました。


このグループは、福祉だとか社会復帰などという目的が主ではなく、純粋にリーダーであるアオキさんの芸術に対する興味からスタートしているということ。

そのように書いてしまうと、非常に誤解を受けやすいかも知れません。

しかし、彼の言う「アーティストという職業は存在しない」という言葉に僕は共感できます。どんな立場の人でもそれぞれの得意な事や、つちかった経験をもとに優れた表現者になることができます。

それが本来のアートであるべきだと思います。

ところがホームレスのおじさん達は、公演直前に急にいなくなってしまったりもするので、いろいろと大変な事もあるそうです。実際にこの活動が好機となって家を持った人もいるそうですが、やはり外の方がいいと言って外で寝ている人もいるのだとか。

僕たちの価値観では測れないもの、それがアートに転化するところに凄みがあるのかも知れません。


以下は別の公演の模様です。

新人Hソケリッサ! 『新世界ワルツ』 at 井の頭公園 ダイジェスト
http://www.youtube.com/watch?v=A0mekqUaryo

2013年9月28日土曜日

9/27 曽爾高原


ノレンニゥー・デ・オッシの歌のモデルになったという「曽爾(そに)高原」という単語が、どうも頭に染み付いていたので、大阪の帰りに行ってきました。

奈良県は曽爾村というところにある一面のススキ野が広がる穏やかな高原です。長い段をつたって高台に登ると、中央の湿地帯やススキの穂並が美しいコントラストになっていました。


休憩しながら見知らぬおじさんと話をしていると、まだこの上がある、ということ。

登山道を分け入って「二本ボソ」という峠を経由し、入山料を払い、さらに隣の「倶留尊山(くろそやま)」に登れるというので行ってみることにしました。

わしらも後から行くから、お兄ちゃん先に行っとってや、というおじさんの言葉を背に、僕はロープの備えてあるごつごつした岩場を登ったり降りたり、細い尾根を歩いたりしながら頂上を目指しました。

滅多にしない山歩きに脚はガタガタになりましたが、はたして頂上は1038m、六甲山や伊勢湾が一望できる素晴らしい眺めでした。

後から登ってきたご夫婦としばし話をすると、余分に持ってきてしまったというお弁当を僕にくださった。

それは何とも身にしみる美味しさで、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

しばらくすると最初にこの山の事を教えてくれたおじさんが、ふうふういいながら上がってきて、狭い山頂で数人、あれが何山、あの向こうがどこどこの街、などと地図を見ながら面白い会話をしました。


山にいると不思議とみんな、すれ違えば挨拶をし、気軽に情報交換をしたり、自然の話をしたり、街では考えられないようなスピードで親しくなります。

頂上を目指す、という一つの目的が人と人とを密接につなげるのかもしれないし、ある面で危険と隣り合わせの環境にいるために助け合おうとする人間の本能なのかもしれません。

何にしろ、それは山登りの大きな魅力の一つなのだなあと改めて感じます。


後から知りましたが、倶留尊山は日本三百名山というものの一つなのだそうです。

頂上では、トンボやつばめの群れが舞っていました。がさがさと猿が逃げて行ったし、植生も面白い。

僕は一人ぼっちで、日々の何かいろいろな事を考えたり、無心になったり、急に人から言われた言葉を思い出したり、そしてまた無心になったりしながら、カシの木やヒメシャラの尾根や、シャクナゲの岩道を歩きました。

登山としては序の序の口なのでしょうが、しみじみと楽しめる山だと思います。

貴重な経験をすることが出来ました。

9/26 ガットギター・ファンタジスタ


大阪は梅田AKASOにて行われたイベント「ガットギター・ファンタジスタ」。

本当に楽しい夜でした。

来て下さったみなさま、ありがとうございました。


ライブハウスのギター弾き語り系ミュージシャンは、上手下手にかかわらず、大体ほとんどスチール弦のギターを持っています。いわゆるフォークギターというやつですね。

ガットギター(クラシックギター)は少数派であります。

これには、TVやヒットチャートの影響が否めません。みんなが影響を受けてしまうような音楽番組に出ているミュージシャンで、ガットギターを主に使っている人はほとんどいないのです。


僕たちの土壌でガットギターで演奏をしようと思うからには、ある程度マニアックな音楽が好きよ、というような人であるか、よほど音色にこだわっているか、どちらかである場合が多いです。

ガットギター弾きであるというだけでかなり高いハードルをクリアしてるよな、というのは主催の寧さん談であります。

実際に、主催の喜多寧(きた やすし)さんはフラメンコが下地であるし、共演した原田茶飯事さんは話してみると、ブラジルの特にトロピカリズモというジャンルの音楽にかなり影響を受けているそうです。

トロピカリズモは、僕も大好きで…、と言うだけでまあ自分の事は書かなくてもいいでしょう。

僕がステージを終えて戻ってくると茶飯事さんが「すげーミナス・ジェライスだった。」と言ってくれました。僕は彼のステージが終わった後、「超バイーアだった。」と伝えました。

マニアの会話であります。

ガットギターというだけの共通点を持った4人が、それぞれ全く違った世界を演出できた、マニアックながら楽しめるイベントではなかったかと思います。


【出演】
喜多 寧 (NolenNiu-de-Ossi)
原田茶飯事
丸山研二郎
川俣聡人 (dracaena)


とはいえ、音楽の良し悪しはもちろん楽器の種類によるわけではありません。

フォークギターを弾いている素晴らしいミュージシャンを沢山知っているし、つまらないガットギター弾きも沢山知っています。

自分はそのつまらないほうに入らないように練習するしかありませんね。

2013年9月25日水曜日

9/24 海


海を眺める。

仕事で海沿いに行ったので、少し車を停めて、海岸に行ってみました。

折しも、波浪警報が発令されて、濁った水がテトラポットにぶつかり怒号を発し、国道では車が唸っていました。

ところが、妙な静寂を感じました。


今日の一曲。

Abdullah Ibrahim - Ubu-suku
http://www.youtube.com/watch?v=9w0Rr1JRAuY

2013年9月24日火曜日

9/23 秋分の日


夜中に、忘れ物を駐車場の車まで取りに行くと、涼しい風が吹き抜けていって、まるでどこか違う世界に居るようでした。


■ラジオ出演

先日知り合った、静岡在住のミュージシャン「小林さや」さんのラジオ番組に出演する事になり、収録をしてきました。何やら音楽にまつわるようなまつわらないような話をしていますが、ぜひお聞きください。

10/13(日)
番組:ミュージックサプリメント「小林さやのスマイルトーキング」
13:00~ FM西東京
21:00~ FM浦和(REDS WAVE)

静岡では直接受信できないので、パソコンやスマホで聞いて欲しいということです。


■鬼子母の愛

以前に、ある曹洞宗のお寺の施餓鬼法要にて披露した「鬼子母の愛」を再演する事になりました。
また別のお寺の、今度は達磨さんの法要にて。

プロデューサーのムッシュびやぼんさんによれば、これから「お寺ムーブメント」と題して、そういった朗読などの企画を打っていきたいということです。

今年はどうもお寺づいていますね。

5月に行った「舞語り」の映像ももうすぐ出来てきますので、そのうち視聴できるようにしたいと思います。


■おざわりおの夜

僕が勝手に「天才」だと思っているミュージシャン、おざわりおちゃんの企画に出演しました。

まるで童話のような、当たり前の事を歌っているのに、妙に深い事を言っているような気がする。
本人に聞いてみると、まるで他意はないらしい。

つまり、そういうところが好きなのです。


最近の3つの事象であります。


今日の一曲。

今日、以前にLP版で買ったこのアルバムが妙に聴きたくなりました。

Abdullah Ibrahim - African Marketplace [Whoza Mtwana]

2013年9月19日木曜日

9/19 ライブのお知らせ

朝な夕な、植え込みの中などで虫が静かに鳴いています。

ふっと足元を風にのって秋の冷たさが通り抜けて行ったりすると、とてもわびしい気持ちになります。

いつの間にか今年の夏も行ってしまいました。

考えてみると、今年は「寸又峡温泉」での演奏がないのです。この数年間、自分にとっていい秋を感じられる時間だったのですが。

温泉場の素敵な人たちにまた会いたくなりました。


さて、今日明日、そして日曜の夜はライブです。

元気に、時にはしみじみと演奏したいと思います。ぜひ遊びにいらして下さい。


■9月19日(木)
静岡伝馬町「マキタさんとミッちゃんトコ」
20:00~ 3ステージ ¥1000(飲食別)
出演 丸山研二郎

マキタさんとミッちゃんトコ
http://rock-cafe.biz/

※今回は都合により、1週間ずらしていただきました。スミマセン…。


■9月20日(金)
静岡両替町「LIVEHOUSE 騒弦」
黒川浩和企画「music trip 静岡3ケンsp」
18:00オープン19:00スタート
チケット¥1,500ドリンク別
出演順、黒川浩和、ツダイーン、豊岡健吉、丸山研二郎、青田ケンイチ

騒弦
http://so-gen.powerhp.net/


■9月22日(日)
静岡七間町「LIVEHOUSE UHU」
企画「おざわりおのよる」
出演 おざわりお、あぶぅ、丸山研二郎 他
open 18:00 start 19:00 ¥1500

LIVEHOUSE UHU
http://livehouse-uhu.com/

2013年9月18日水曜日

9/18 目的

YOUTUBEの「おすすめ動画」というところに、高校の運動部顧問の体罰の映像というのが上がっていました。

嫌なニュースだなあと思いながら校名を見ると、なんと自分の母校ではありませんか。


まるで見聞きするに堪えない暴力の映像だったのでありますが、そこに映っていたのは在学中僕も教わっていた先生だったのです。

確かに強面ではあったけど僕も仲よく話をしたし、時には優しい声も掛けてくれて、普通の授業や日常ではそんなことをする人ではなかった。

よくニュースでも検証されているように、部活動という特殊な環境は、常軌を逸した感覚を呼び起こしてしまうのかもしれないし、強豪校の顧問の苦労も分からないではありません。

ニュース記事などを見ると、学校側にも発覚し、一応解決を見ているようです。


僕も子どもの頃、先生や大人にぶったたかれて反省した事もあったし、「どんな時でも」、「何があっても」、絶対に手を出してはいけないと決まりを作ってしまうのも、どうだろうなと思います。

直接的に体と体をぶつけることも、きちんとした責任や信頼の下で行われるのであれば、一つのコミュニケーションの形として良い面も悪い面も表裏一体だと思うからです。

しかし、いわゆる体罰や叱咤と、非道な暴力・暴言は明らかに違います。

相手の言動を直したいがあまりつい手が出てしまった、という事と、恐怖におびえ立場上何もできずにいるものを執拗に殴りつける事を、同じ土俵では議論できない。お父さんのビンタと、やくざの暴力が同じ裁判にかけられているようなものです。


暴力先生も自分のスポーツを愛している…、かどうかはわからないが、僕は僕で音楽というものを心から愛している。

バンドを組めば、県大会優勝なんていうつまらない目標ではなく、世界中の人の心をひとり残らず癒しつくして、もう悪い事はしません、と言わしめるような音楽が作りたいとさえ思う。

どんなに高い目標を掲げたからといって、練習が少なかったり本番でミストーンを出したりする仲間がいても、バンドの士気が高まらなくっても、それに罵声を浴びせたり、何発もぶん殴ったりしませんよ。

暴力や理不尽と常に対峙していくのが音楽なのだから。

暴力先生、体育の授業中に整体について教えてくれた時、僕の脚の長さが左右違うと言って授業そっちのけで一生懸命治そうとしてくれたじゃありませんか。

スポーツだって本当の目的はそこにあると思いませんか。

2013年9月17日火曜日

9/14,15,16 風おさまりて


台風がやって来て、そこら中をかき回していきました。

僕はこの3日間、いろいろなところに行っていろいろな音を出しました。本当に楽しい時間ばかりですが、頭の中がめちゃめちゃにかき回されているようです。


■清水港町商店街「港町マルシェ」

もう秋なのに今年一番夏らしい一日でした。

石田チビオヤジ&長谷川タビオヤジさん、練(neri)さん、ノーザン★スターさん、皆、素晴らしい演奏だったし、商店街の皆さんも、清水らしいざっくばらんないい人たちでした。


■「石田チビオヤジ&長谷川タビオヤジ」さんの録音をする

ギター+ボーカル+リードギターで3チャンネル必要なところ、僕の録音のインターフェイスは2チャンネルしかないので、重ね録りにしようと思っていたら、一発録りにしたいというお二人の意向。

サブミキサーを使って、石田さんのボーカル+ギターを1トラックにまとめて録音をする。

そうすると録ってからバランスをいじれないので、失敗は許されない、いやお二人はやさしいので謝れば許してくれるだろうけど、やはり失敗したくない、というような緊張感でした。

しかし結果、すばらしい音が録れました。本当にいい音源になりそうな予感がします。

形になるのをお楽しみに。


■葵の森さんの敬老会

福祉施設「葵の森」さんの敬老会にて演奏させて頂きました。

久々の慰問演奏。

ライブハウスで友達ばかり相手にしていると麻痺してしまうけれど、こういう場所で演ることが一番難しい演奏なのではないかと思います。

今回の演目は、

港町十三番地
浜辺の歌
グリーン・スリーブス
ムーン・リバー

朗読「大きな木」 職員・佐藤さん

空の灯(春)
赤とんぼ
みかんの花咲く丘
愛燦々
上を向いて歩こう
スマイル

選曲が功を奏したのか、とても好評を頂けたようで安心しました。


■北街道の唄

静岡は北街道のお祭りで「北街道の唄プロジェクト」の演奏をする。

久しぶりに沢山の人数がそろって、皆でフォークソングを歌いました。

「北街道の唄」作者・故もりしーのことも含め、いろいろなことを考えさせられる時間でした。


■UHU7周年

UHUは永遠…、ではない。そうではないので僕たちがいい場所であるよう、守っていきたい。

そんな風に思います。

いやはや、めっきりお酒には弱くなりました。


這うように帰宅し、やっと床につけると思いましたが、何だかまだまだ残った用事が沢山あります。

無論明日も仕事でありますが、まるで何か不思議なエネルギーが心の中に溜まっていくようです。

2013年9月14日土曜日

9/13 銀の演奏会

今回の銀の演奏会は個人的にとても楽しみな面子でした。

■ザ・シンケン

ボスは故郷釜石から戻ったその日のライブでしたが、まったくいつも涙もろいので、またステージ上で故郷のことを話しながら涙声になってしまいました。初めて来たお客さんももらい泣きしてしまうほどのすばらしい歌とトークでした。

■So What

UHUでは初めての、僕と、オカリナ奏者長谷川さんのユニットです。まだ少し荒いけれど、もうちょっと完成してくればかなり面白い世界を作ることができそうだと思いました。これからが楽しみです。

■石田チビオヤジさん

「チビオヤジの妄想劇場」というテーマ付きの4曲の歌を歌ってくれました。いつも聴いていると、その少し艶めかしいような歌詞や、対照的に素朴なメロディが、しみじみとイイ曲だなあと思わされます。

■荒井豊さん

これまた、ハンマーダルシマーのまさに琴線にふれるような音色とともに、荒井さんのトークに涙させられてしまいました。だってあのいつものしゃべり方で、まるで心に突き刺さるような感動的なことを言うのです。


自分が本当に信頼できるミュージシャンは、何も打ち合わせしなくても、4~5組のステージを通じて、何か素敵な共通する世界を作ることができます。

それは「和」と言ってもいいだろうし、「やさしさ」と言ってもいいかもしれないし、聴く人によって感じ方は違うのでしょうが、言葉ではないひとつのメッセージをそれぞれのやり方で引き継ぐことができるからだと思っています。


今回は、先日のダンス公演の仲間や、普段とは違うお客さんも来て下さいました。

ありがとうございました。来月もがんばります。

2013年9月12日木曜日

9/12 ライブのお知らせ


僕は魚というものが好きであります。

でも海に潜った時のその深みの怖さといったらありません。

ところがそんなところに沢山生活をしているものがいるのです。

海の生き物は多様で、本当に面白い。


職場の小旅行で、西伊豆は「三津(みと)シーパラダイス」に行きました。

小さな水族館ですが、とても楽しめます。

イルカショーは、イルカさん本人達は楽しいのかどうかわからないので、ちょっとかわいそうな気持ちにもなりました。


さて明日は、銀の演奏会です。

UHUボス、オカリナ、アングラフォーク、ハンマーダルシマー、という夢のような時間。

ぜひ、素敵な時間を過ごしにいらしてください。


9月13日(金)
静岡七間町「LIVEHOUSE UHU」
七間町夜の森 銀の演奏会
 open 18:00  start 19:00 前売¥2000 当日¥2300

出演

■ザ・シンケン

■So What

■石田チビオヤジ

■荒井豊

■丸山研二郎


LIVEHOUSE UHU
http://livehouse-uhu.com/

2013年9月10日火曜日

9/10 告白


どうもなかなか言い出せない事ってありますね。

すんなり言ってもいいのに、つい口ごもって恥ずかしい気持ちになってしまうこと。


お気づきの方もいらっしゃいますが。

あ、あの、2、3か月前から、フェイスブックに僕のアーティストページが立ち上がっていて、このブログと連動させたり、ライブ告知や報告を上げたりしています。

これはごく親しい数人からの圧力によって半ば不本意に作成されたものでありますが、やり始めるとやはりいろいろ凝りたくなってしまうのであります。

「イイね!」ボタンを押して頂ければ、情報がタイムラインに届くようになります。

ただしフレンド申請は出来ません。僕が皆さんの記事にイイね!したりコメントしたりも出来ないので、付き合いが悪いやつだと思わないでください。

このブログをご覧になっていて、さらにフェイスブックユーザーで、まだチェックしていない皆さん。

気が向きましたら、イイね!してくださいね。

意外にも結構頻繁に更新しています。


facebook Kenjiro Maruyama

2013年9月6日金曜日

9/6 休み明けて

指先から離れていった音はいったいどこに行ってしまうのだろう、と考えることがあります。

音は何度か、部屋やホールの壁にぶつかって跳ねかえったのちに聴こえなくなってしまいます。

死んでしまうのでしょうか。


波長が平衡になって空気とまじりあってしまったあと、音の個性そのものはどこか違う次元に行って、何か違う形になって集合しているかもしれません。

そんなことを考えると、僕は必ずしも、今、目の前にいる人だけによく聴こえる音を出すのではなくて、音がどこか違う世界に行ってしまっても、気持ちよく、いい仲間と付き合えるように、きれいな形で生んでやりたいと思ってしまうのです。


ところが、今まで出してきた必ずしもきれいでない、へたくそな音も、きっとみんなの仲間に入れてもらって、仲良くやっているだろうと信じることもできます。

とても厳しい視点で磨き研いで、結果平等だったというのがいいなと思ったりするのです。

しかし自分で言っておいて耳が痛いのです。


先日の、公演を機に何か感覚が変わったような気がします。

よりしっかりと自分の中の課題に対して向かっていく意識が生まれました。

2013年9月2日月曜日

8/31,9/1 バースデー!!


およそ3か月をかけて準備してきた公演「バースデー!!」が終了しました。

素晴らしい演奏の機会を与えてくださった、SCDPはじめ、市民ダンサーのみなさん、監修のアオキさん、スタッフのみなさんに感謝します。

5歳から78歳までの幅広い年齢層の出演者による、8チーム、計31シーンもの大作をまとめ上げるのは並大抵の事ではなかったと思います。


その作品は、刻々と鮮やかにそれぞれの美しさがちりばめられ、まるで万華鏡のようになりました。

僕と原口朋丈さん(篠笛、パーカッション)の音楽隊は、そこにある意味での通奏として、ひとつのメッセージを付け加える事ができたと思います。


僕たちはステージ脇の音楽ブースという特等席から、ほぼ全部の演目を見ました。

それは、あらゆる世代のあらゆる立場の人が、つながり、支え合っているように見え、演奏しながら目頭が熱くなる瞬間が数多くありました。


間違いなく今年一番の思い出になりそうです。

きっとこれからも続いていく素晴らしいお付き合いになることでしょう。

みなさん、本当にありがとうございました。

2013年8月30日金曜日

8/29 いよいよ


いよいよ、ダンス公演も本番間近です。

子供たちのダンスは、ひとりひとり抱きしめたくなるほど、本当にかわいい。


まだ当日券にも空きがあるそうです。

ぜひ遊びに来て下さい。


■駿府町 HAPPY DANCE プロジェクト「バースデー!!」

○8/31 開場17:30 開演18:00
○9/1 開場14:00開演14:30

出演 市民ダンサーのみなさん
音楽 丸山研二郎、原口朋丈
場所:静岡市民文化会館中ホール特設ステージ

◇演出・振付・ワークショップ進行:渡邉一美、がっぱい、エリリーン、大内亘、
岡本有美子、小林レーコ、野沢夕紀子、島大介(静岡コミュニティダンスプロジェクト実行委員会)

◇監修:アオキ裕キ ◇美術:出川晋

【チケット】
一般1000円、大学生以下500円
(3才以下のお客様の保護者膝上観覧は無料)
取扱:静岡市民文化会館2階事務室(窓口販売)
 チケットぴあ(0570-02-9999 Pコード:430-195)
・席数に限りがありますので、お早めにお求めください。
・チケットぴあスポット、セブンイレブン、サークルKサンクスでも直接お求めいただけます。

【お問合せ】
静岡市民文化会館
〒420-0856 静岡市葵区駿府町2-90
TEL 054-251-3751 FAX 054-251-9219
URL http://www.scch.shizuoka-city.or.jp

2013年8月28日水曜日

8/28 秋の日の反省

先日雨が行くと、空気が澄んで秋の空に変わっていました。

今日は、すっかり秋の香りの風が吹きました。

同じ風なのにどうしてそういう違いを人は感じるのでしょう。


最近気がついたこと。


■余剰

どうもケースに入れて持ち歩くギターが重い、と思っていました。ひょっとして体力が落ちてきたのか…。

しかしある時、ふと歩きながら考えました。

重いのは「楽譜」であったのです。

ギターケースのポケットに入れている楽譜の束を持ってみると、なんとギターよりも重いのでした。

頭にも入っていないのに携行している知識の重さです。


■原因

僕は、SNSというものが嫌いでありました。

半分は活動のためとはいえ、なぜパソコンや携帯にへばりついて、一喜一憂しなくてはいけないのか。

しかしある時、ふと考えました。

僕は、SNS全般ではなくて「ツイッター」というものが嫌いだったのです。

もうとにかくツイッターというもののあり方だけがいやなのです。

中には素晴らしいつぶやきを書いている人もいます。しかし偶然愚にもつかない記事が目に入って、イラッとさせられる確率が一番高いのもまた事実です。

前後の文脈がなくて、しかも全文が直に目に入ってくるからです。

しかし原因が絞られたので付き合い方が楽になりました。


■指先

歌や演奏に感情を込めすぎるのはあまりカッコよくない、と思っていました。

しかし、最近のいろいろの経験の中で、斜にかまえていないで、とりあえず自分の出来るところまでやってみようと思いました。

歌声や音の届く先に、もう一歩手を伸ばしてみる、というような感覚です。

ツイッターの話と似ていますが、ただ大きな声を出すことや、乱暴に弾くことが感情を込めることだと言わんばかりの演奏が嫌いだったのでした。

伸ばした指の先は無限であり、しかしまたそれはただの指先の届く距離でしかないのです。


秋の日の、3つの月並みな反省でした。

8/23 銀の演奏会


仙台から帰ってきて、ふらふらに疲れてしまい、ふにゃふにゃになっていました。

ふらふにゃであります。

ふらふらではあるが、ふにゃふにゃになる直前、「銀の演奏会」を行いました。

いい演奏が出来たような気がします。もっともっと思いを一杯出してもいいのではないかと最近思い始めました。

今回の出演者は。


■ザ・シンケン

久しぶりにトーク少なめのボスの歌を堪能できました。気持ちの良い秋を呼ぶような歌声でした。

■河鹿さん

初めて自分の企画に河鹿さんが出演してくれました。ご夫婦お二人の人柄が表れているようなやさしい曲たち。もっといろいろなレパートリーを聴かせてほしいと思います。

■剛大介&フー

デュオだと思っていたら、剛大さんと大介さんが一緒になっていた。うーむなかなかやるな。ボーカルの剛大さんの声は本当に素晴らしい。ミドルテンポの粘っこいロックは見習うところが沢山ありました。

■indian summer

いやー、ロックですね。風太さんの曲が、本来あるべき姿に収まっていくような感じがしました。まだ3回目のライブとは思えないほどに、それぞれの雰囲気が完成されていました。今後が楽しみです。


次回の銀の演奏会は、個人的な都合により、9/13(金)に変更になっています。

出演者は、いまのところ、■So What(長谷川孝二&丸山研二郎)■荒井豊、が決まっています。

ぜひ次回もよろしくお願いします。


そしてまたあれよという間に、今度はハッピーダンスプロジェクトの公演1週間前。

本番直前の通し練習が始まりました。

これから本番も含め、6日間ほど市民文化会館に缶詰です。

よーし、がんばるぞ!

2013年8月24日土曜日

8/20,21,22 亘理行 その2


■明暗

ある小学校では、2階建ての2階の一番上まで波が来たのに、先生方のとっさの機転で屋根裏のスペースに避難し、1人の犠牲者も出さなかったそうです。

ところがまた別の施設では、判断が遅れたり、軽く見ていたりして非難をせず、何人もの犠牲者を出し、いまだに裁判沙汰になっているところもあるそうです。

同じような事が地元で起これば、指示する側、される側、自分はどちらの立場にもなる可能性があります。


夕方、大学の先生が、車で沿岸部を案内してくださいました。

かつては街だったであろう場所は、背の高い雑草で埋め尽くされていて、時折あざみなどの花が咲いていました。亡くなった方も沢山いるけれど、多く生き残った人たちは今はどこにいて、どんな生活をしているんだろう。

土台だけが残った駅に、おじさんが佇んでいて僕たちに当時の事を話してくれました。


地震の時、自分は隣町にいて、すぐに介護が必要だった妻を助けるために自宅に戻った。妻を連れ出す時には、波がそこまで来ていた。

家族は皆無事だったが、妻は翌年亡くなってしまった。

直接的にではなくて、地震の後に亡くなった人は大勢いたんだ。

駅の前にはお店が並んでいて、あそこに見える国道までずっと住宅地だった。

僕は、この駅から昔、集団就職で東京に行ったんだ。

問題になっている米軍基地なんか、こういう所に持ってくればいいのにな。


訥々としたやさしげな口調で、おじさんはいろいろな事を僕たちに教えてくれました。


■サトロさん

夜、大学の学生さん達と雑魚寝することになった、とあるNPOのほったて小屋に苫米地サトロさんというシンガーソングライターが来て、歌を歌ってくれました。

彼は震災の事を取り扱った映画「傍(かたわら)-3月11日からの旅-」(伊勢真一監督作品)に出演していて、震災や、原発問題についての歌を地元で歌っている方でした。

とても心ある歌詞、というか、真心のようなものが伝わってきて、素敵なミュージシャンだなと思いました。

昼間は福祉の仕事をしている、という自分と同じ境遇にもどこか共感が持てます(向こうは施設長さんだというのでずっとエライのですが)。

その映画は今度静岡(浜松市)にも回ってくるそうです。興味のある方はぜひ。

いせフィルム上映情報


■交流

子供たちのキラキラしたエネルギーは、僕に元気をくれました。

サマーキャンプにはいろいろな方が関わっていて、流しそうめんをしたり、ピザを焼いたり、宿題を見てあげたり、それは素敵な時間でした。

夜な夜な話をした宇都宮大学の学生さん達は、皆、志が高くこれからのことを一生懸命考えていました。

ある学生さんが話すことには、自分たちの活動は、直接的に被災した人や物に関して支援しているわけではないので、周りには疑問視する声もあるという事。

ボランティアとして現地に入って直接物を片づけたりする方が偉い、というような考えもあるのだと思います。

しかし「被災」という事を考えると、どこまでが「被災」でどこからが「無事」なのかは、物質的には明らかに決められるかも知れませんが、精神的にはどこにもその垣根は見つかりません。

家も家族も無事だった人が、被災者ではないとは決められないのです。

いろいろな場所でいろいろな形で支援をする人がいてこそ、復興は進んでいくのではないかと思います。

そして、まったく関係のない生活をしている人にこそ、何かを訴えていかなくてはならないのは言うまでもありません。

僕は、彼らと触れ合って、多くの人と同じように結果的に、大変な状況にある人を見て見ぬふりをしてきたと思いました。


名残惜しくも、僕は静岡での仕事の都合で、皆より一日早く帰らなければなりませんでした。

先生の口調を聞く限りでは、来年もひょっとしたらお声がかかるかもしれません。

すぐにでもまた子供たちや学生さんに会いたいなと思いながら、皆に心の中で最敬礼をし、僕は逢隈を後にしました。

8/20,21,22 亘理行


■閖上

名取の海岸の並木道には、誰かが植えたのか、ひまわりの花が沢山咲いていました。

こんなに寂しいひまわりを僕は今まで見たことがありませんでした。


仙台に前のりして、時間があったので隣町の名取市の海岸まで歩きました。

ところが歩けども歩けども海岸に着かず、ああ、いったい僕は何をしに来たんだろう、もう引き返そうかと自問自答し始めたころに、やっと海沿いの閖上(ゆりあげ)というところの近くに出ました。

国道を一本隔てて、海沿いには草むらが広がっていました。よく見るとひとつひとつ家の基礎が残っています。

かつては住宅地だったのです。

振り返って空を見ると、雲が一筋に割れて、光の帯が無数に遠くの山に落ちていました。もうこの世のどんな神様でも、仏様でもいいから、皆が不幸なく暮らせるようにしてほしい、そんな風に思いました。

しかし、そんなことは部外者の勝手な想いなのかもしれません。


仙台は、今好景気で街には人があふれていました。

夜、ダンスワークショップ講師のアオキさんと落ち合って、ふたりで食事をしながらいろいろと話をしました。旅の話、表現の話、どれをとっても共感できるものが沢山あり、今年始まった新しいご縁の素晴らしさを再確認出来ました。


■アオキさんのダンスワークショップ

今回の企画は、宇都宮大学のあるゼミが作っている被災地の小学生のためのサマーキャンプの一内容として、宮城県は亘理(わたり)町というところにある逢隈(おおくま)小学校にて、ダンスのワークショップを行おうというものです。

2日間行われ、午前中が保護者向け、午後が児童向けでした。

簡単なゲームをしながら身体をほぐして、グループごとに植物をイメージした踊りとか、機械をイメージした踊りとか、テーマを決めてダンスを作っていき、最後に僕の歌う曲に合わせてそれを皆の前で披露しました。


大人向けには、少し難しく、観念的な講義も交えながら行いました。

人の行動は「感情」、「意志」、「思考」という3つの要素から出来ている。

今は知識を蓄えること(思考)のみが尊重されているけれど、本当に大切なのはそれぞれがバランスよく行われることであって、周りで起こっている事に感情を持って反応し、意志を持って行動し、思考を持って抑制できる、その上でどのように日々の行いを表現していくか。

つまり生きることそのものが「踊る」という事なんだよという、アオキさんの話に、僕も非常に共感しました。


参加したお母さんの中には今まで溜め込んでいた思いがあふれて涙する方もいて、僕はアオキ先生のダンスという楽しみを通じて導く「何か」の表出に深く感動しました。

それは音楽にだって当然ながら存在するものなのに、どうして僕はそんなシンプルなことを今まで後ろめていたんだろうと、自分の演奏を見直しました。


つづく

2013年8月19日月曜日

8/19 2つの時空へ


久しぶりに、大学時代の友人と会って話をしました。

自分の弱い面も、みっともない面も知ってくれて、それでも認めてくれる無二の友人。

大切な時間を過ごすことが出来ました。



さて、明日より僕は、宮城県は亘理というところにある小学校でのダンスワークショップの音楽担当をすることになり、3日間現地に行ってきます。

先の地震で津波を浴びた地域でもあり、参加者にも被災された方々が多数いらっしゃるとのこと。


静岡での自分の活動から繋がった大切なご縁です。

精一杯、務めを果たして来たいと思います。

2013年8月18日日曜日

8/17 若杉ばあちゃんの講演


戦後日本は、気に入った食べ物をどんどん輸入して、いつどんな時でも好きなものを好きなだけ食べられる、そんな食文化を築きあげてきました。

何不自由ないシステムを作ってくれた先人の苦労は大変ありがたいことです。


しかし、身体の声を聴かずに必要のない食べ物を沢山食べて、本当に体が欲しているものを食べない、そんなことが多いので、歳をとって病気をしたり、不自由になったりする人が増えています。

もちろん病気の原因は食べ物だけではありませんが、食べ物は直接身体を作るもの、決して軽く考えてはいけないと思います。


若杉ばあちゃんの講演会。


若杉友子さんは70を超えているのですが、すごいエネルギーでした。

でも、活動家にありがちな押しつけてくるような雰囲気や口調はまるでなく、やさしい元気なおばあちゃんなのでした。

基本的には、玄米菜食をすること。

食べ物には、陰⇔陽性、酸⇔アルカリ性があってその食べ方によって体質が変わってくる。

食べ合わせや調理法によってもその効果が変わってきます。

専門的に勉強しないとなかなか覚えきれない世界なのでここには書けませんが、興味のある方は調べてみることをお勧めします。


実際的には、批判も多いように見受けられます。

ネットなどで彼女の名前を検索すると、科学的根拠がないとか、うちの年寄りは長生きだけど肉も食うし、酒も飲むぞ、とか、その療法をやってうまくいかなかったら慰謝料払えんのか、とか、中には理知的な指摘もありますが、多くは愚にもつかない批判がたくさん書かれています。


しかし科学や医療の常識も数年で180°変わってしまうことなどざらにあるものです。

僕は、ばあちゃんはただ「肉を食うな」ということを言いたいのではなくて、日本の昔から続いている食べ物に対する考え方や、心のあり方についての話をしているのではないかと感じました。

ばあちゃんの言葉で印象に残ったのは、「素直に受け入れて自分の食生活を見直していく人はどんどんよくなっていく。でも、今までの生活や科学の知識に囚われてそれを変えられずに頭ガチガチになっている人は治らない。」

とか、作るのに時間のかかるものでも、「仲間を作って、その仲間と一緒にやりましょう。」というようなことでした。

ただ単に物理的な療法よりも、今までの自分や、生活の全体を見直していこうということ。

そんな風なことを語りかけているように、僕は感じました。

出版社や、メディアもきちんとそういう気持ちを理解して、報道してほしいものです。

「治らない」というのは、身体の問題ではなく、心の問題なのですね。


さて、僕は前座をやらせていただきました。

3曲演奏しましたが、いささか緊張しました。

でもなかなか面白い経験をさせていただいたと、とてもうれしく思いました。

2013年8月16日金曜日

8/16 仕上げ

ふと通りかかった家の垣根に、まだ青いイチジクと柿が並んで実っていました。

カンカンと日が照りつける夏はまだ往きませんが、知らないところで秋は始まりつつあります。


新しいCD作品。

石川県は小松市の山のほうにあるマスタリングスタジオに曲たちは飛んで行きました。

どんな風になって帰ってくるのか楽しみです。

いいマスタリングをすると、音源はずいぶん雰囲気が良くなります。細かいやすりをかけたり、絵に合った額を選んだりするような、一番最後の大事な作業なのです。


ミックスの出来上がっただけのおおざっぱなトラックを聴いて、考えました。

自分は、自分の曲たちを誰のところでもいいから届けたいわけではないし、かといって取り返して内に引っ込めておきたいわけでもないなあ。

どこかちょうどいい場所で自然な形を保っていることを望んでいる。

必要以上に人に押し付けることは、内に溜め込み過ぎることと同じなのかも知れない。

だから最近思いついたことはどんどん形にしようと考えています。


いささかキザったらしい思考に落ち着きつつあってみっともないのです。


秋冬に聴くといいかもしれません。

9月終り頃に出来あがる予定ですので、楽しみにしててね!

2013年8月15日木曜日

8/15 暑い一日

先日昼間、ちょっとした文房具が切れたので、角のお店までそれを買いにてくてく歩きました。

Tシャツを肩までまくると、攻め込むような日差しが意外にも気持ち良い。


終戦から68年。

最近はちょっと暑くなっているけれどその日差しや、近所の大きなクスの木や、山の木の葉のざわざわした森も、ずっと変わらずにそこにあるのでしょう。

その日が、うす曇りでじめじめしたか、刺すように照っていたかは知りませんが、人々の思いはその空気とともにそこにあり続けるのだと思いました。


あと30~40年で戦争を経験した人は日本から完全にいなくなってしまいます。

僕は遅い子供だったので父母は戦争経験者です。僕はその2世。そういう意味でいえば、僕と同世代の人はほとんど3世。


「戦争は絶対にしない。」

と皆、呪文のように口々に言うけれど、だんだんと皆の気持ちの根幹が変わってきている。

戦争を体験した人が完全にいなくなって、さらにその子供たちもいなくなった時、その言葉をまだ皆が皆、心に守っているという保証はどこにもない。

今、憲法改正や国防軍の話、安保の話など、いろいろと議論がなされているが、どんな方法をとるにしろ、大事なのはひとりひとりの心の中に、平和への道がちゃんと描かれているかという事ではないだろうか。

現状がどんなに大変で隣人が憎たらしくっても、いつか理解し合って皆が平和に暮らしていくぞ、という気持ちそのものがなければ、どんな軍隊も、憲法も、道具もツイッターも災いしか生まないのだと思います。

TVではしきりに平和に関する討論がなされていて勉強になりましたが、僕の気持ちなんていうものは、よほど知識のある人の前では、簡単に跳ねのけられてしまうような小さな気持ちなんだろうな。

そんな事を、無責任に考えながらぽつぽつとカゲロウの中を歩きました。


今日の一曲

Fela Kuti - Shuffering and Shmiling
http://www.youtube.com/watch?v=Y--5IlljO78

8/14 ~音楽を感じよう~終了の運び


おかげ様で伊太利亭「リアルフードプロジェクト~音楽を感じよう~」最後のイベントには、縁のあった沢山の皆さんが集まってくださり、素晴らしい時間になりました。

基本的にゲストを招いて僕と2組でお送りするというスタイルでしたので、この機会にもう一度今まで一緒に演奏させて頂いた仲間を紹介します。


会津里花
福居八大
荒井豊
風太
伽藍座長
青田ケンイチ

北街道の歌プロジェクト
ZilL
福居八大と八大’豆
The Fawn
黒川浩和
NolenNiu-de-ossi
長谷川孝二
渡辺真由子
ナカムラタツキ
ヤマザキヤマト
クロキユウタ
大木としふみ
Chuji
原口朋丈
ノーザン☆スター
松木さん
伊太利亭マスター

(敬称略・ほぼ出演順)

もっともっとお誘いしたい方がいたのですが、ここで一区切り。


食材は地産地消、安心・安全なものを。

ミュージシャンも安全…かどうかはわかりませんが、地産地消で安心できる音楽を、と考え(数組、県外のよい「食材」もお招きしました)、一昨年の6月から始めて今回で27回目、きっかり月に1回のペースで続けてきました。

いつの間にか皆さんに認知され、気に入ってくださる方も少なからずいらっしゃったようです。

自分としても、コンサートをどのように進行して、どんなコンセプトをもってお客さんに納得していただくか、と沢山考えるきっかけになりましたし、迎える側のひとつひとつの立ち振る舞いや、ちょっとした場所の雰囲気がどれほど大切かということを学びました。


何にでも始まりがあれば終わりがあります。

皆さんに認めていただけることに感謝しながら、また新しい企画、地元のための新しい音楽のあり方を考えていきたいと思います。

お客様、かかわってくださった皆様、本当にありがとうございました。